10月15日(日)13:30開始
会場:渋谷勤労福祉会館 第一洋室(〒150-0041 東京都渋谷区神南1-19-8 JR)
資料代:500円
報告:東大に奪われたアイヌ民族の遺骨の返還に向けた取り組みについて/ピリカ関東グループ
お話:故平田幸さんらの思いと闘いを引きついで/レラの会 工藤千秋
発言:東大の差別的な研究に反対する/ 東大遺骨返還プロジェク/アイヌ民族の歌と踊り 「レラの会」と参加者ともに
主催:ピリカ全国実関東グループ
連絡:渋谷区恵比寿4-19-5 ホワイトハイツ鈴木103 TEL 03-3446-9058
★小金井良精による人骨略奪
東京帝国大学教授小金井良精は、1888~1889年にアイヌモシリ(「北海道」)のアイヌ民族コタンの墓地をはじめ、カラフトアイヌや先住諸民族の墓を暴いて遺骨や副葬品を盗み出しました。
同時に「診療」と偽ってアイヌ民族を集め「生体計測」をするなど、人格を否定し差別研究の対象におとしめたのです。
★他民族支配のための人類学
その後、京都帝国大学、北海道大学など、各大学の人類学者たちが、こぞって奄美・琉球・樺太・台湾・朝鮮・中国などで同様の犯罪を重ね「研究標本」として学内に保管しました。
小金井らの研究は、他民族を「劣った民族」として、日本天皇制国家による他民族抹殺・侵略植民地支配を正当化するための「帝国主義学問」の典型です。
ナチスドイツによる優性思想に貫かれたユダヤ人虐殺や日本軍「731部隊」による他民族虐殺と同質の恥ずべき国家犯罪であるにもかかわらず、敗戦後も大学は、なんら反省することなくアイヌ民族への差別的研究を続け現在に至っています。
★今も東大にある小金井の銅像
国家犯罪への加担を反省するどころか、大学構内(医学部2号館)には、今も小金井の銅像が恭(うやうや)しく飾られ、博物館には、小金井が持ち帰ったホソロリス、ボルネオメガネザルなどの剥製を小金井の名前を明記して堂々と展示しています。
北大はアイヌ民族からの抗議と要求によって曲がりなりにも毎年「慰霊祭」をしてきましたが、東大当局は「慰霊」どころか、この10年、アイヌ民族からの抗議や返還要求をはねつけ続けました。
アイヌ民族と私たちは、遺骨を1日も早くコタンに取り戻す決意を込め、毎年1回、自らの手で慰霊を続けてきました。
★東大はアイヌ民族のコタンに遺骨・副葬品を返還せよ!
日本政府は、国際的な先住民族の復権運動の高まりの中、強まるアイヌ民族による返還要求に対抗するために、各大学に遺骨の保管状況の調査を命じ、白老に国立の「慰霊研究施設」を新たに建設しました。
そして、既成のアイヌ民族団体との合意のもとで政府が定めた「返還手続き」に従って申し出た団体への返還が妥当と判断したら返還するとしています。
東大は、小金井が盗掘した「出土地釧路」としてきた遺骨10体全部を、姑息にも返還開始の直前になって急に「出土地不明」と書き換えることで返還対象から除外し、白老に運び出してしまいました。
今や政府の「返還手続き」なるものが、返還を阻む手段であることは明白です。
★ともに遺骨返還、アイヌ民族の権利回復に全力を!
私たちピリカ全国実や「レラの会」は、「盗人猛々しい」にもほどがある、盗んだ大学が謝罪して自ら元の地に返還せよ、と主張し続けてきました。
「ここに座り込んででも遺骨を取り戻す」と運動を先頭でになってきた平田幸さん、ピリカ全国実代表川村シンリツエオリパックアイヌさんが相次いで病に倒れました。
無念ですが、その遺志をしっかり受け継いで頑張り続けたいと思います。