2月2日(土) 19:00~21:00(開場18:30)
会場:梅田 蔦屋書店 4thラウンジ 定員80名
参加費無料
(講師/ゲスト)市川岳仁(三重ダルク代表)/倉田めば(大阪ダルク ディレクター/Freedom代表)/青山薫(神戸大学)/ 宮田りりぃ(SWASH)/要友紀子(SWASH代表)/げいまきまき(SWASH)/ぽんぽんまる(SWASH)
2018年、異なる二つの当事者活動のグループが本を出しました。1冊は、『ダルク回復する依存者たち』(ダルク編、明石書店)、もう1冊は『セックスワーク・スタディーズ』(SWASH編、日本評論社)です。
ダルクは、全国約80か所の施設で薬物依存症の回復支援に取り組んでいる、34年の歴史を持つ当事者活動。SWASHは、性風俗などで働くセックスワーカーの健康と安全のために活動する、設立20年の自助グループです。
ダルクの本は、「自助グループについての当事者研究の金字塔」(熊谷晋一郎評)と、SWASHの本は、「日本における当事者中心のセックスワーク研究を切り開く待望の書」(アムネスティ・インターナショナル評)という評価を得ています。
どちらの本も、当事者、つまり、薬物依存者やセックスワーカー(性風俗で働く人々)たちが経験してきたこと、活動してきたことを通じて、どうすれば自分たちが抱える問題を解決できるか考え、その結果を自分たちでまとめたものです。
ダルクとSWASHの関心に共通するものには例えば、薬物依存者やセックスワーカーの健康被害やリスクを減らすこと(ハームリダクション)、依存症からの回復や、社会の人々が当事者支援に期待する”自立”支援のこと、当事者のためのサービスや支援が”事業化”していくことに伴う問題や心配などいろいろあります。
いずれも根底にあるのは、どうすれば自分たちで問題を改善できるか、どうすれば周囲の人に関心や理解を広げられるか、どうすれば力になってもらえるかという問題意識です。こうした当事者活動の蓄積とその一環としての研究は、当事者を苦しめる法や制度、差別や偏見を圧倒し、当事者どうしを勇気づけ、状況を変えることにもつながってきました。
ダルクとSWASHの当事者活動の手法、実践、伝統、その経験と知恵は、課題を超えて多くの人に役立つはずで、それが私たちの活動が持続してきた理由でもあります。
人は誰もが何かの問題の当事者です。あなたは、自分の抱える問題や生きづらさをどのように解決していますか?きっと新しいヒントがみつかるはずです。
主催:SWASH
SWASHは、性風俗などで働くセックスワーカーが、「仕事をやっている限りは健康かつ安全に、また、辞めたい時にも健康かつ安全に辞められる」状況を目指して活動するグループで、1999年に設立。ここでの「健康・安全」とは、身体的・精神的・社会的の三つの要素を含む。メンバーは、現役/元セックスワーカーとそのサポーターで構成されている。
これまでの活動として、HIV/性感染症予防啓発やアウトリーチ、ホットライン、労働実態調査、風俗店オーナー研修のほか、 海外のセックスワーカーグループとのネットワーク構築や国際会議参加など、幅広い活動がある。
連絡:SWASH→mail.swash@gmail.com 神戸大学 青山薫→kaoru@tiger.kobe-u.ac.jp