2015/12/3更新
「高浜─関電本店リレーデモ」実行委員会/若狭の原発を考える会 木原 壯林
11月8日に高浜町を出発した「高浜─関電本店200q、13日間のリレーデモ」は、20日に関西電力本店(大阪市北区中之島)に到着した(出発集会の様子は前号で報告)。
「原発銀座」と呼ばれる若狭から、滋賀〜京都〜大阪と、13日間をかけて、電力の大消費地である大阪市まで200qを「再稼働反対」を訴えながら歩き通したのだ。リレーデモの呼びかけ人の1人であり、若狭の原発を考える会の木原さんに、リレーデモを振り返っていただいた。(編集部)
原発の全廃を求めて行われた「高浜─関電本店200q、13日間のリレーデモ」と関電包囲大集会は、11月20日、大きな成果と反響を残して終了しました。
このリレーデモには、295名の個人、59の団体のご賛同をいただきました。デモは、11月8日、100人で高浜原発前を出発し、各々30人以上の参加で、高浜町、大飯町、小浜市、若狭町を経由して、滋賀県に入りました。
滋賀県では、連日、50人以上のご参加の下、琵琶湖西岸の皆さんに原発反対を訴えました。時には雨の中を、ひたすら歩き通しました。これも参加者の「原発再稼働を許さない!」との強い思いがあったからこそです。大津から京都さらに大阪に向かうデモには、毎日150人近い方々が参加され、最終的には13日間で延べ900人近くになりました。また、最終日(20日)の関電包囲集会には、約1000名の参加がありました。
リレーデモが最終地点である関西電力本店に到着すると、関西電力に申し入れを行いました。関電は面会の条件として、「人数は5人まで、写真撮影は禁止」という不当な制限を行ってきましたが、リレーデモでつないだ「高浜原発再稼働を許さない」の思いを申し入れしました。
リレーデモの間、沿道からは、手を振る方、手を合わせる方、こぶしを振り上げる方、カンパや差し入れをくださる方など、予想だにしなかった大きなご声援がありました。
デモが通過した17の自治体には申入れを行いましたが、各々丁寧な対応をいただきました。特に高浜町では、町の担当者が約束時間の40分も前から庁舎前で出迎えてくださいました。高浜町議会や野瀬町長の態度とは雲泥の差がありました。
1日の行程を歩き終えた後は、それぞれ交流会や集会を行い、各地リレーデモの組織担当者や地元の皆さんと交流し、また「高浜原発再稼働反対」の思いを新たにしました。このリレーデモでは、若狭から大阪までの地域で、点であった原発反対運動を、細いながらも線で結ぶことができた、と考えています。沿道のご声援などを考え合わせれば、この線は、努力次第でどんどん太くすることができる!と予感しました。
今後は、線を面に拡大し、燎原の炎の如く、反原発のうねりを拡大し、電力会社、財界、安倍政権を震撼せしめ、彼らの原発への野望を根絶しなければなりません。
原発は人間が動かしているものですから、原発事故は地震や火山噴火などの自然災害とは異なります。自然災害を止めることはできませんが、原発は人間の意志で止められます。
反原発の運動を大高揚させ裁判にも勝利すれば、必ず止められます。しかし、事故が起こったら遅すぎます。原発事故の終息が至難であることは、福島の大惨事が教えるところです。
12月1日から開かれる高浜町議会で、野瀬町長が高浜原発の再稼働容認を表明するといわれています。町長の「司法と行政は別物」という、福井判決を蔑ろにする発言を、決して許すことはできません。
一方、私たちの闘いも一旦大爆発すれば、電力会社や政府がどんなに躍起になっても、抑え込むことはできません。大闘争の爆発によって、原発再稼働の野望を打ち砕きましょう。原発全廃の闘いは、正義の闘いです。現代と未来の人類と地球環境を守る闘いです。全原発の即時廃炉を闘い取りましょう。
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