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2015/4/7更新

京都既成政治の突破口めざして統一地方選へ
「反原発」を共通項にした新しい市民政治の核作り

石田 紀郎さん(市民ネットワーク・きょうと)インタビュー

統一地方選が始まった。各地で左派・改革派は、反原発・戦争国家化反対・地域主権などを掲げて支持を呼びかけているが、地方議会選挙では、原発・安保といった国政課題は争点になりづらく、既成政党以外の候補者が共通の政治目標を掲げる政治グループとして支持を訴えることは困難だ。

そんななか、「市民ネットワーク・きょうと」を結成して、京都市議選で3名の候補者が立候補するという動きがある。結成を呼びかけた石田紀郎さんに経緯や目的を聞いた。(編集部・山田)

──「市民ネット」結成の経緯は?

石田…私は、京都大学教員時代、公害問題、特に農薬の危険性を調査・研究してきました。農薬問題を市民運動化して、省農薬の栽培法を提案し、合成洗剤追放や学校給食の改善も訴えてきました。これを私たちは、「社会化」と呼んで市民運動として訴えてきました。

しかし、市民運動は啓蒙や教育という領域なので、現実社会を変えるには限界があります。そこで「経済化」に着手しました。ものを動かす経済活動を通して、現実の生活を変えていく領域です。具体的には、現在の生活クラブ京都エル・コープの立ち上げでした。「安全・安心のおいしさ」から始まり、自治や共生・福祉まで、さまざまなテーマを掲げて活動を展開しました。社会活動に経済活動を加えることで、飛躍的に関わる人が増え影響力も広がりました。

これに「政治化」を重ねて、より高い次元で「社会化」「経済化」「政治化」をくり返すなかで、人間社会がもっているさまざまな矛盾を解消していく、という発展モデルを構想してきたわけです。

こうした構想のもと、「政治化」の具体的実践として1991年に伏見区で新人候補を擁立して市議選に挑戦したのですが、150票の僅差で落選の憂き目を見ました。この選挙に勝利していれば、京都の市民運動とその影響力は大きく変わったと思っています。敗北を喫した私の責任は大きく、これ以降私は、「選挙」を封印してきたのです。

ところが、3・11、原発事故が起こりました。私たちは、その年の5月に反原発集会を開催したのを皮切りに、毎年3月には、オール京都でバイバイ原発京都集会(円山公園)を行ってきました。市民活動家を中心に、共産党系大衆団体・社民党・緑の党などが一堂に会しています。

ところが、多くの既成政党の議員は、電力会社と労組に気をつかって「反原発」を言えず、反原発集会に参加もしません。こうした事情で、既成政党には見切りをつけざるを得ません。

さらに民主党の堕落、社民党の没落に加えて、安倍首相の軍事化政策が推し進められるなか、京都市議会は、集団的自衛権反対決議も採択できませんでした。「どこかで突破口を作らねば」との思いが強まったわけです。選挙の封印を解くべき時だと思いました。

幸い、反原発で活発に活動してきた若い人たちが、左京区・右京区・下京区で立候補することが決まりました。食の安全・生活の安全・社会の安全を実践してきた人たちです。反原発を共通項として、新しい市民政治の核作りをめざすことにしました。

被害者目線で行動する政治家を

──市民運動と政治活動をつなげるにはさまざまな葛藤があり、新たな問題も起きてきます。それでも政治の場へ進出しようとする理由は?

石田…若い頃から公害現場を歩いてきましたが、問題解決するために被害者と共に闘う政治家がいなかったことが、問題を大きくし長引かせた原因の一つだと思っています。水俣でもそうですが、被害者目線で行動する田中正造のような政治家が1人でもいれば、違った展開になったと思います。

滋賀県・琵琶湖畔に放射能汚染チップが放置された事件でも、地元の議員すら、誰ひとり動きませんでした。法律では放射線管理区域に指定されるべき地域に子どもを住まわせ、政府が率先して帰還を進めるこの国の政府機関の上には、電力会社が君臨しているのです。そうした政治システムを支えているのが、既成政党の議員であり、これに一矢を報いるのが今回の統一地方選挙だと思います。

京都市議会は、全議席が既成政党に占められています。以前、地域政党と称する「京都党」の新人が左京区でトップ当選しましたが、現役代議士の票をもらっていたようで、決して地域政党といえるものではありません。

田中正造以降、被害者目線で民衆と共に闘う政治家が未だに出てこないことが、残念です。京都市議選は、各区毎の中選挙区制なので、市民グループが当選するハードルはとても高いのですが、どこか一点で突破できれば、新しい動きが作れると思っています。今回の候補者たちは、仮に落選しても次回を期するとしています。こうした息の長い動きが生まれたことが、希望であります。全員当選に向けてがんばりますので、お力添えをお願いします。

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