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2015/3/29更新

東日本大震災・福島第一原発事後から4周年

4回目の3.11がやってきた

ストップ川内原発再稼働! 3・15かごしまパレード
命を蔑ろにする者たちに真っ直ぐな怒りを向けよう

天文館アトムズ代表 鮫島 亮二

再稼働最前線――。まったくもって不名誉な話だが、まぎれもない事実である。わたしは2008年から、「天文館アトムズ」という30〜40代で構成された反原発グループを主宰している。若手だ若手だと思っていたが、気付けばもう37歳。それでも、県内で目立って活動している男性の中ではほぼ最年少の部類だ。宮沢経産大臣に「かわうち」原発と読まれてしまった川内(せんだい)原発を抱える、ここ九州の南端、鹿児島県から最前線での攻防をお届けしたい。

3月2日、90を超える団体でつくられた「ストップ再稼働!3・11鹿児島集会実行委員会」(以下実行委員会)は、福岡の九電本社に乗り込み、@最低限30`圏内9自治体で住民説明会を開催すること、A再稼働について最低限30`圏内全9自治体の正式な議会の議決を得ること、B説明を求める住民に対しては、30`圏内外にかかわらず説明会を開催すること、を要求した。要求に賛同する署名は、約10万筆に届いた。

しかし、九電の瓜生道明社長は姿を見せず、広報の担当が対応に終始した。5時間にわたる交渉が行われたが、要求は一切受け入れられず、署名は渡されることなく持ち帰られた。

軽トラに機材乗せ音楽パレード

しかし、それしきでおとなしく終わるわけにもいかない。3月15日、「ストップ川内原発再稼働! 3・15かごしまパレード」が開催された。ぼくたちは、川内原発を止めたい、この土地を後世に残したい、子どもたちに安心して生きていってほしい、そんな思いを胸にパレードに臨んだ。

みなさんは、鹿児島に来たことがあるだろうか。

パレード前の集会で採択されたアピール文から一部を抜粋して紹介したい。「南北600`にわたる鹿児島県。薩摩と大隅、ふたつの半島の間には、波穏やかな錦江湾が水をたたえ、高々と煙を上げる桜島が浮かびます。北には鹿児島を護るように霧島の山々がそびえ、九州第二の大河、川内川が西方を望む東シナ海に注ぎます。そして南には、黒潮に洗われる宝のような島々が連なります。

鹿児島の大地は、ただただ美しい。その美しさは、火山が幾度となく大噴火を起こし織りなしてきた、複雑な地形によってつくられてきました。わたしたちは畏れと敬意をもって、ここに生きています」。

鹿児島は火山の大地だ。噴火では桜島が全国的に有名だが、もっと大規模な噴火が鹿児島では幾度となく起きている。3万年前の姶良カルデラの大噴火は半径70`におよび、鹿児島全土が火砕流に覆われた。もちろん、川内原発の敷地にも及んでいる。火山学者が「立地不適」と指摘するように、鹿児島に原発があってはならない。知事の判断は、この土地への敬意を欠いた行為だ。昨年行われた住民説明会で規制委員会は、「絶対安全はない」と断言した。内閣府は「避難計画は完全ではない」と説明した。

一部の人間により、鹿児島は棄てられようとしている。

黙って見過ごす訳にはいかない。パレードには1800人もの人びとが、同じ思いを抱き歩いた。大部分は50代より上の方々だろうか、元気にシュプレヒコールを上げながら歩いている。ぼくら天文館アトムズは、数少ない若者たちを引き連れ、軽トラの上にアンプを積んで音楽を鳴らし、パンダのかぶり物をして楽しくパレード!最後まで参加してくれた子どもたちから、「今日は最高の一日だった」と言われた。反原発デモで子どもがそんなこと言ってくれるなんて、それはぼくらにとって最高の勲章だ。

九電は、7月にも再稼働を行うと、3月20日付けの地元紙で報道された。動かすか、止めるか、選択権はぼくらにある。表現の仕方は自由だ。自由な意志をもち、自らができる最大限の再稼働反対の表明をする有象無象が、老若男女が、九電を埋め尽くすほど現れたら、まだ止められる。市民一人ひとりが勇気を持ち、立ち上がり、羽ばたくこと。あきらめる理由はひとつもない。

全国のみなさんも、ぜひ鹿児島に応援に来てください。おいしい焼酎が待っています。

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