人民新聞オンライン

タイトル 人民新聞ロゴ 1部150円 購読料半年間3,000円 ┃郵便振替口座 00950-4-88555/ゆうちょ銀行〇九九店 当座 0088555┃購読申込・問合せ取り扱い書店┃人民新聞社┃TEL (06) 6572-9440 FAX (06) 6572-9441┃Mailto: people★jimmin.com(★をアットマークに)twitter
HOME社会原発問題反貧困編集一言政治海外情報投書コラムサイトについてリンク過去記事

2014/12/16更新

11.29-30

岩国反基地国際連帯集会
国際連帯は「基地いらない!」闘いつなぐ希望の道

11月29〜30日に、基地の街・山口県岩国市において「アジアにおける米軍基地に反対し、日本の集団的自衛権行使に反対する国際連帯集会〜報告と討論の集い〜」が開催された。

岩国市では2006年、突如話が持ち上がった厚木基地からの空母艦載機59機の移転に対して、住民投票で投票者の過半数が反対の意思を示した。しかし、これを無視する形で米海兵隊岩国基地の機能強化が推し進められている。

今年5月には、周辺住民の反対を押し切って、愛宕山地域開発事業跡地に米軍家族住宅や運動施設を建設するための造成工事が始まった。8月には、普天間飛行場から空中給油機15機の移転が完了。

2017年には、空母艦載機部隊の移転とステルス戦闘機F35の配備(米国外へは初)が計画されており、岩国基地は所属米軍関係者・約1万人の極東最大規模の米軍基地に変貌しようとしている。

国際連帯集会1日目には、まず田村順玄氏(岩国市議/リムピース共同代表)、岡村寛氏(愛宕山を守る会)から、岩国基地・愛宕山の最新情報が報告された。続いて、沖縄、京都、呉、横田から、各地域の米軍基地問題の状況が報告され、再審請求中の砂川裁判闘争についても報告された。

2006年に始まった国際連帯集会も9度目となる今年、新たな取り組みとして、夜には「岩国☆希望の祭―風人の祭―」が開催された。この試みは、《基地問題を解決するためには、地元が国策に負けないよう、活力あふれる元気な街となることが必要なのではないか?》《基地問題に対してもっと多くの人が声を上げるために、何かできないだろうか?》という問題意識から、「岩国を戦争のための基地ではなく平和の発信基地へ!」を合言葉に、若者を中心に準備されたものだ。

多彩なアーティストによる音楽に、会場は大いに盛り上がり、演奏の合間には主催者からのメッセージ、韓国・フィリピン・オーストラリアからのパフォーマンスや、連帯アピールが披露された。

また、愛宕山を守る会など岩国市民約10人も登壇し、闘いへの思いが強く訴えられ、会場全体で、月に3回の「愛宕山見守りの集い」で歌われている「守ろう愛宕山」の大合唱が行われた。最後は「まーちゃんバンド」による歌と踊りで会場は大変な熱気と感動に包まれ、参加者全員が曲に合わせて踊ってのフィナーレとなった。

「沖縄の負担軽減」口実に進められる岩国基地の強化

2日目は、海外ゲストからの報告が中心となった。韓国からは、キム・ヨンテ氏(群山)が、群山の直島爆撃場における米空軍の爆撃訓練が南北朝鮮の和平を阻害していることや、重金属と化学物質による土壌汚染等について報告した。

フィリピンからは、ブッチ・ポンガス氏(BAYAN日本支部)が、今年4月に比米間で締結された防衛協力強化協定(EDCA)の問題性を指摘し、「事実上の米軍再駐留への道を開いている」と報告した。EDCAは、米軍がフィリピンのどこにでも恒久的に駐留でき、無制限の特権と装備・軍需物質の持ち込みを可能としている、という。

オーストラリアのデニス・ドーティー氏(オーストラリア反米軍基地キャンペーン連合)は、オーストラリアの米軍基地の増加について説明し、さらに豪日米の軍事関係が強化されていることを報告した。

いずれの報告も、国際連帯を強め、このようなアジア太平洋地域の軍事化に抵抗していかなければならない、と結論した。

「沖縄の負担軽減」を口実に、岩国基地の強化が推し進められている。国際連帯は、沖縄にも、岩国にも、韓国、フィリピン、オーストラリアのどこにも基地はいらない!という、厳しい闘いを勝ち抜くための唯一の希望だ。

集会の後は、現情勢のように気温が冷え込み雨の降りしきる中、会場から米軍基地までの長い道のりをデモ行進した。基地の前では、国際色豊かな横断幕を手に、シュプレヒコールが上げられた。

  HOME社会原発問題反貧困編集一言政治海外情報投書コラムサイトについてリンク過去記事

人民新聞社 本社 〒552-0023 大阪市港区港晴3-3-18 2F
TEL (06) 6572-9440 FAX (06) 6572-9441 Mailto:people★jimmin.com(★をアットマークに)
Copyright Jimmin Shimbun. All Rights Reserved.