2014/7/26更新
東京 杉原 浩司
7月11日、イスラエル大使館前で「空爆やめろ!緊急抗議」を行いました。緊急の呼びかけにもかかわらず、150人を超える参加者が集まり、雨の中、抗議の声をぶつけました。
ところが、抗議の冒頭、いきなり警察による暴力排除が行われました。警察が抗議者の体を無理矢理押して、大使館前から排除し、複数のケガ人がでました。傘も複数壊され、トラメガも傷つきました。「トラメガを使った」という理由での前代未聞の暴挙であり、警察による暴行傷害事件です。
このような警察による強引な取り締まりは世界的に見ても異例で、警察権限が非常に強いイギリスですら、デモ隊に道路の使用を許可しています。日本のデモ規制は、世界的に見ても最悪レベルといって差し支えありません。
この異常かつ過剰な警備を指揮した麹町署のしおばら警備課長代理は、謝罪、補償し、「再発しない」と確約すべきです。
警察の暴力にもめげずに始まった抗議行動では、コールをはさみながら、パレスチナ連帯運動を続けてこられた北林岳彦さん、参議院議員の山本太郎さん、ピースボートの飯島健さん、「占領に反対する芸術家たち」の八鍬瑞子さん、『ホロコーストからガザへ』翻訳者の早尾貴紀さん、「パレスチナの子どもの里親運動」の岡本達思さん、日本国際ボランティアセンター・パレスチナ担当の金子由佳さん、在日アルジェリア人のオマルさんらが発言しました。
参議院議員の山本太郎氏は、「イスラエルと日本は似ている。ともに同盟国(米国)頼みで、周辺国との関係も悪い。日本は武器輸出解禁で、ますますイスラエル化する。イスラエルがガザでやっていることは、戦争ではない。屈指の軍事力を持つ国が一カ所に集めた人に対して行う『大量殺戮』だ。絶対に許せない。ガザの叫びに応えて抗議の声を上げていこう」と訴えました。
その後、アラビア語、ヘブライ語も交えたコールが、向かいの大使館に響きました。
さらに指摘したいのは、このガザ空爆のさなか、茂木経産相がイスラエルとパレスチナを訪問し、7月7日にイスラエルとのセキュリティー産業をはじめとする経済協力強化の覚書を交わしていることです。
加えて、早稲田大学出身の8人の超党派国会議員団がイスラエルを訪問。杉原千畝の彫像を贈呈して、7月9日と10日にイスラエル外務省やイスラエルの国会議員らと懇談しています。少なくとも訪問を中止し、空爆停止を要請すべきです。
こうした日本政府や国会議員の姿勢を追及していくことも、今後の重要な課題だと思います。また、今回の警察の暴挙は、武器輸出や経済協力強化の形で進行する安倍政権のイスラエルへの加担の反映でもあると思いました。
安倍政権の企てをつぶすことが、ガザの人々と共に生きていくことにつながるのではないでしょうか。
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[追記]7月12日のイスラエル大使館前では、警察の異常警備が加速しました。麹町署より「上」の判断で、参加者を大使館前にすら入れず、100bも離れた大通りで足止め。わずか7人しか大使館前で抗議できませんでした。抗議すると、警官は「苦情がある」「警備措置だ」の一点ばりです。今まで確保されてきた抗議の権利を奪う暴挙です。
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【緊急拡散お願い】
イスラエル大使館に抗議の声を!…電話・03─3264─0911/FAX・03─3264─0791
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