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2014/6/17更新

5月27日に関西初の米軍基地建設工事に着工

なぜ私たちは経ヶ岬への米軍Xバンドレーダー基地建設に反対するのか!

米軍Xバンドレーダー反対・近畿連絡会共同代表 大湾 宗則

私たちが経ヶ岬への米軍Xバンドレーダー基地建設に反対するのは、直接的には、地元の住民の「命と暮らし」「安心・安全」確保であり、主権者である地元住民の闘いを徹底して支えることです。ただそれに止まりません。経ヶ岬に米軍基地が出来る、ということが以下の関係を作り出し、日本の人民にとって多大の被害と禍害をもたらすからです。

安倍内閣は、現在、集団的自衛権行使容認を「閣議決定」で実現しようとしています。

この策略として、これまで靖国参拝や従軍慰安婦、教科書、さらには領土問題で対中国、対朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮国)への拝外主義的な挑発を行い、東アジアでの軍事・政治緊張を激化させてきました。

経ヶ岬に米軍Xバンドレーダーを設置することは、青森・津軽のXバンドレーダーが米軍・ハワイ基地防衛、この経ヶ岬の米軍基地はグアム基地防衛となっており、東アジアでの軍事的緊張がこれまで以上に激化します。日本政府は、「中国や朝鮮国に負けるな」の声を煽り、「一国では自国を守れる時代ではない。他国を守る条件を整えて、日本防衛にも協力してもらう」という集団的自衛権の行使をやろうとしています。

安倍内閣のこの東アジアの軍事的緊張政策は、目くらましです。日本も、特に米国も現在の情勢の下で、また、中国との経済相互依存関係からして、本気で対中国戦争を構えていません。対朝鮮なら可能と考えがちですが、朝鮮国の核とミサイル、それに韓国による朝鮮の統合は、中国国境に米軍基地を予想されますので、対朝鮮国との戦争は対中国との戦争を覚悟しなければ出来ません。国家間の戦争は戦後希れにしかなく、あり得ません。

その証拠に、新中期防の予算25兆円、その初年度の2014年度の防衛予算で調達する兵器体系は、オスプレイ、水陸両用戦闘駆動車、グローバルホーク、F35ステルス、そして昨年進水した護衛艦「出雲」・ヘリ空母などを見ると、明らかに日本の自衛隊・軍隊は、海兵隊仕様に転換を開始しています。

これらの兵器体系は、対中国のみならず国家間の戦争を前提にした兵器体系ではありません。オスプレイ一つ取ってみても,オスプレイは滑走路がいらない戦争、その使用は「山岳・ジャングル・砂漠そして市街戦」にしか使えません。また、オスプレイが活動できる条件は、制海権と制空権を確保した後しかできません。イラクやアフガン戦争が示しています。

沖縄・辺野古の闘いと連帯し東アジアの緊張激化許さない

日本の海兵隊仕様への軍隊の改変は、日本の海外派兵の矛先が国家間(対中・対朝)の戦争ではなく、別なところに秘密が隠されている、と見るのが正しいと考えます。

それは、アジアに展開する日本多国籍企業の経済権益の防衛です。

ご存じの通り、現在アジアには日本企業が世界一で展開しています。しかも、この日本企業の現地労働者への労働条件・搾取と差別的な労務管理・支配及び衛生状態は劣悪であり、アジア各地で現地労働者による日本企業への労働争議、それは社会運動として広がり、多くは反政府闘争にまで発展しつつあります。

2013年1月、アルジェで起こった日揮プラントへの武装集団の攻撃の反省に立って、日本政府は海外に展開する日本企業とその社員擁護の方針を明確にし、自衛隊法を改悪しています。

日本政府が進める海外派兵による共同作戦としての武力行使、、米国や「友好諸国」と集団的自衛権を結んでお互いの経済権益を共同で防衛すること、具体的には相互に国家が支配する領域(領海・領空・領土)に武力行使するために入り込んで、人民の反政府闘争を鎮圧すること、このことは、集団的自衛権の行使容認にとりつかれている安倍の個人的な妄想ではなく、安倍とその背後にいる日本の多国籍資本・金融独占資本の緊急の課題が海外派兵ということだ、と理解しなければなりません。

さらに重要なことは、この日本の海外派兵の出撃拠点が、沖縄・辺野古の新基地建設として準備されているということ。「東門で吠えて注意を引き、南門を落とす」という趣旨の中国古来の戦術で今、東アジアに向けてXバンドレーダーを設置して緊張激化させるために吠え、海外派兵の出撃拠点としての辺野古への新基地建設実現が狙われているのです。

米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会は、安倍内閣の手の内を読み込んだ上で、集団的自衛権の行使容認の条件とされている東アジアの緊張激化を阻止するため、京丹後・経ヶ岬への米軍Xバンドレーダー建設反対の闘いに全力を挙げ、沖縄・辺野古への新基地建設反対と連帯しているのです。

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