2014/2/20更新
1月の名護市長選挙で「基地NO」の沖縄の意思が示されてからも、安倍政権は沖縄への圧力をかけ続けている。特に「市長権限で辺野古移設を阻止する」と明言している稲嶺名護市長への攻撃は、執拗だ。
まず石破幹事長。自らの「名護地域振興500億円基金」などの露骨なアメとムチが沖縄の怒りを呼んだことも知らん顔で、「(辺野古への移設阻止の行動は)普天間の固定化をもたらす」「(辺野古新基地の)滑走路ができることで、嘉手納より南の海兵隊6基地の返還が前進する」(1月28日の衆院本会議)と、基地返還を「人質」にした脅しをかけた。
さらに2月5日、参院予算委員会で島尻安伊子議員(自民、沖縄県選挙区)が、「(辺野古移設阻止の)主張は自由だが、これでは混乱が続くだけ。行政事務は法令に従って行うべきだ。行政権限の乱用は地方自治上問題だ」「(埋め立て工事に向け)違法な妨害活動を阻止するため、県警や海上保安庁が先んじて対策を取るべきだ」「問題行為を阻止是正するために、どのような方法があるのか」と、政府に要求した。
沖縄県内からは島尻発言への怒りの声が上がっている。「自民党国会議員の県外移設からの公約翻意も、県連の方針転換も、振り返ればこの人が先んじたこと。まるで政府の先兵だ」(ヘリ基地いらない二見以北十区の会共同代表・浦島悦子さん)。
「県外移設の公約を捨てただけではなく、基地を押し付ける政府のスポークスマンに成り下がった。沖縄を代表する政治家と思われては、恥ずかしい。即刻辞職すべきだ」(沖縄平和運動センター議長・山城博治さん)〔コメントは「沖縄タイムス」より引用〕。
辺野古移設=新基地建設に動く安倍=仲井眞知事への抗議の動きも、次々と起こっている。1月11日、「知事のリコールを考える有志の会」は、那覇市の教育福祉会館で学習会を開き、辺野古の埋め立てを承認した仲井眞知事のリコール運動、さらには新基地建設の是非を問う住民投票を検討している。
また名護市議会では、2月3日の臨時市議会で、「辺野古移設を強引に推し進める政府に対して激しく抗議し、普天間基地の県内移設断念と早期閉鎖・撤去を求める意見書案」と、「仲井眞弘多県知事の辺野古埋め立て承認に抗議し、撤回を求める意見書案」を圧倒的多数で可決した。
沖縄県内での同様の決議は、すでに那覇市議会(1月6日)、沖縄県議会(10日)をはじめ、読谷村、北中城村、嘉手納町、八重瀬町、中城村、西原町で決議されており、公約破りの仲井眞知事は窮地に追い込まれている。(編集部)
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