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2013/11/12更新

「泉田知事・再稼働容認」は誤報
政財界からの強い圧力

知事激励ハガキ・ハイロ署名・漫画パンフにご協力を!

小木曽茂子(さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト)

再稼働への地元同意求める東電

6月に株主総会を終えた東電は、7月に取締役会で規制庁への柏崎刈羽原発の適合申請を行うことを決めました。7月6日に、広瀬社長が新潟県庁で泉田知事と会見しますが、知事に、「地元合意をどう考えているのか!」と一喝され、追い返されました。

9月25日、両者は再会談。知事は翌26日、@地下に2つ目のフィルターベントを作ること、Aベント操作によって住民の被曝が許容できないと明らかになった場合は承認を無効にする─という条件を付けて、申請を了承。それによって東電は、27日に規制委員会に申請手続きを行ったのです。

10月22日、東電は柏崎刈羽原発7号機のフィルター付きベント本体の据え付け工事を行っています。

知事と東電の大きな食い違い

知事が申請を容認した背景には、「国に審査させないのはおかしい」という政財界からの批判があります。東電は今年12月までに金融機関から5800億円の融資を受ける予定になっており、融資の条件として、@柏崎刈羽原発の再稼働、A電気料金の値上げ─このどちらかによる黒字化があげられていました。

ところで、柏崎刈羽原発の再稼働について、県と東電の認識は食い違っています。

東電は、「再稼働に向けた安全審査申請に、県からご同意いただいた」としています。しかし県は、「東電が原発の安全性に自信が持てないというから、では国に審査してもらえと言ったまでだ。それは規制基準適合審査で、再稼働とは別の話。福島原発事故の検証・総括が終わらない限り、再稼働問題には言及しない」と主張しています。

泉田知事は、「電気料金で問題解決にかかる費用を全部払えという仕組みを残す限りは、東電は絶対に経営優先で考える。発送電分離、破綻処理ということも選択肢に入れて、体系を見直す必要がある」と主張しています。

また、「新潟県原子力発電所安全管理技術委員会」は、07年の中越沖地震の後、「設備小委員会」と「地震地盤小委員会」を発足させ、地震で3000箇所以上も傷ついた原発の安全性を検討してきました。3・11以降は、国の規制基準が妥当なのかについて検討しています。

今回設置されたベント装置についても検討されるはずです。しかし、東電設計のベント装置により、放射性物質は1000分の1に減ることになっていますが、東電はその実験データを県に提出していないことが明らかになりました。その上、泉田知事が強く要請した、地盤が原子炉本体と一体化した《地下ベント装置》についても、その設計図・設置時期すらも明らかになっていないのです。

必死の東電 活発化する新潟県内の動き

再稼働推進派は、「原発が止まったままだと、地元経済が破綻する」というのが唯一の主張です。先日、日本青年会議所新潟ブロック協議会の主催で、大前研一氏(東電に雇われた「原子力改革監視委員会」委員)の講演会「決断・エネルギーとの未来〜理想の新潟を未来の子供たちのために考えよう」を、南魚沼市で開きました。

一方、再稼働反対の動きは、「原発新潟県民投票請求署名」以降、県内各地で活発になっています。また、これまでの40年にもわたる地元の強力な反対運動とは別に、がれき焼却問題などで、新発田市・新潟市の住民が、実施を阻止しました。こうした各地のさまざまな動きが、あちこちで繋がり始めています。

10月24日には、「柏崎刈羽原発の再稼働反対と廃炉を求める会」の一員として、県庁に行き、「柏崎刈羽原発の再稼鋤に反対し、廃炉をもとめる署名」の報告と知事への申し入れを行いました(県内各地から20名以上が参加)。

申し入れの内容は、

1.柏崎刈羽原発に関して県民の安全第一の立場を堅持すること。

2.柏崎刈羽原発の再稼働を認めず、廃炉にすること。

3.再生可能な自然エネルギーを積極的に導入して雇用を創出し、県民の暮らしを守ること。

の3点でした。折しも22日には、7号機のベント装置が備え付けられ、再稼働に向けた東電の「やる気」を見せつけられた直後でした。

11月には規制庁への申し入れに同行します。福島原発事故の放射能汚染水がだだ漏れで、対策も立てられない状態で、東電に柏崎刈羽原発の運転再開を許可することは許されない、と強く抗議する予定です。

東電は、14年7月の再稼働を目指しているとの報道もあります。ここが正念現です。県知事へのハガキでの激励、ハイロ署名、漫画パンフ制作へのご協力、東電本社、規制庁への働きかけなど、ご協力をお願いします。

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