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2013/10/11更新

欠陥機オスプレイ24機が配備完了/本格訓練始動

宜野湾市在住 富田 英司

9月25日夕方、米軍普天間飛行場にオスプレイ追加配備の最後の1機が到着した。これで、昨年10月に配備された12機と合わせ、24機の配備が完了したことになる。

米海兵隊は、この8月に岩国からオスプレイ11機を普天間に移動させたが、1機だけ岩国にとどまっていた。故障修理に1カ月以上かかったわけだ。やはりオスプレイは欠陥機なのではないか?

今後、沖縄県内各地で24機のオスプレイが本格的な飛行訓練に入る。県民の反発と不安は一層高まっている。

オスプレイ配備以後、午後10時過ぎの夜間飛行が日常化している。しかし、この時間帯は、日米間の騒音防止協定で運用が制限されているはずである。約束違反のオスプレイ訓練なのだ。この9月には、4日連続で夜間訓練が行われ、訓練ルートの伊江村や宜野湾市の住民から、「とてもうるさくて眠れない」「生活破壊だ。もう我慢できない」と、怒りの声が上がっている。

現在の沖縄での反米軍基地闘争の主な現場は、@昨年9月から始まったオスプレイ配備阻止闘争(米軍普天間飛行場の野嵩ゲート前と大山ゲート前の闘い)、A17年間にもわたって、「海にも陸にも基地を造らせない」と座り込みが続いている辺野古新基地建設阻止闘争、B「オスプレイパッド」建設阻止の闘いを住民の皆さんが6年も続けている東村・高江、があげられる。この中でも、今、高江のオスプレイパッド建設阻止が、重要な局面を迎えている。

沖縄防衛局は、米海兵隊北部訓練場のある高江に、新しいオスプレイパッド6カ所を建設する予定だ。昨年、そのうちの1カ所が建設されたが、赤土の流失で問題になり、完全には完成していない。オスプレイは、すでに高江での訓練を始めているが、オスプレイパッドが完成すれば、訓練はいっそう激しくなる。

今年7月からは、新規契約の工事会社による建設工事が始まった。沖縄防衛局は、土曜・祝日も返上して、建設工事を進めさせている。この建設工事を阻止するために、高江の住民たちは、北部訓練場ゲート前で工事車両をチェックし、工事会社の車両をゲート前座り込みで入らせない活動を続けている。朝・昼・夜も関係なく、夜21時に訓練場ゲートが閉まっても、絶えずゲート前に泊まり込みの監視者を置く24時間体制になっていて、体制的・体力的にとても厳しい活動になっている。ぜひ全国の皆さんの支援・協力を訴えたい。

沖縄の闘い伝える映画『標的の村』

こうした沖縄の状況や県民の怒りの声は、本土の皆さんになかなか伝わらない。そんな中で、現在全国上映されている映画「標的の村」は、今の沖縄の現状を鋭く伝えている。ぜひ見てほしい。沖縄で今何が起こっているのか知ってほしい。その現実から行動をおこしてほしい!

この作品の監督は、琉球朝日放送(QAB)の三上智恵さん。これまでも「海にすわる」(辺野古の海上闘争を描いた作品)や「英霊か犬死にか」(金城実さんの靖国裁判を描いた作品)等、沖縄問題を鋭く描いた作品を多く世に出している。

今回の「標的の村」は、もともとはテレビ放送用に作製した30分作品だった。しかし、「2012年9月29日。アメリカ軍・普天間基地は完全に封鎖された。この前代未聞の出来事を『日本人』は知らない。全国ニュースから黙殺されたドキュメント」との立場から、91分の映画作品に再編集し、全国上映に踏み切った。

東京・ポレポレ東中野では、立ち見や入場できない人まで出たそうだ。映画を見た人たちからは、沖縄の現状への驚きの声が上がっている。そして、この映画を見た若い夫婦や若者たちが、「標的の村」の舞台になっている高江まで支援に来て、現地の座り込み活動に参加している。

映画の最後の方で、昨年10月岩国基地を飛び立ったオスプレイが次々に普天間飛行場に到着し、抵抗むなしく絶望する大人たちの傍らで、高江の少女が言う。「お父さんとお母さんが頑張れなくなったら、私が引き継いでいく。私は高江をあきらめない」と。

この11歳の少女の決意を、皆さんはどう受け止めますか?

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