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2012/11/7更新

10/21 反戦・反貧困・反差別共同行動/京都  変えよう!日本と世界〜原発と基地

東電は原発事故の責任をとり被災者に補償しろ!
オスプレイ配備反対!普天間基地を撤去せよ!

10月21日、秋晴れとなった京都・円山公園野外音楽堂で、「反戦・反貧困・反差別共同行動 in 京都/変えよう!日本と世界〜原発と基地」がおこなわれた。反戦・反貧困・反差別共同行動(京都)の主催で、今年で6回目。

今年は、沖縄から山城博治さん(沖縄平和運動センター・事務局長)や福島原発告訴団・団長の武藤類子さんらの発言や、慶応大学経済学部教授・金子勝さんの講演があり、「原発」と「基地問題」を大きく掲げたものとなった。(編集部一ノ瀬)

1日も早く原発のない社会を

「大飯原発が再稼働されてから、おおい町は、原発についての不安を口に出しにくい、元の雰囲気に戻りつつあります。私のお寺でも、原発関連の仕事で働く檀家さんがたくさんいらっしゃいますが、私は、皆さんに被曝労働に行って欲しくはないのです。どうか皆さん、1日も早く原発のない社会を作りましょう」。

10/19 大阪  オスプレイいらない!基地も原発もいらない!

10月19日、大阪市のアメリカ領事館前〜関西電力本店前を結んで、「オスプレイいらない!基地も原発もいらない!10・19緊急アクション」の取り組みがおこなわれた。この行動は、沖縄意見広告運動、辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動、沖縄の高江・辺野古につながる奈良の会、沖縄とともに基地撤去をめざす関西連絡会、京都沖縄県人会の5団体が呼びかけたものだ。

米兵による女性暴行事件を許さない!

アメリカ領事館前では、午後6時前から、労働者・市民が続々と集まり始めた。この日の行動への呼びかけが出されたあと、沖縄では米海軍所属の2人の兵士による女性暴行事件が起こっており(10月16日)、オスプレイ配備への抗議と合わせた、怒りにみちたものとなった。

「こうした性犯罪を、どれだけ繰り返すのか!」「沖縄はアメリカの植民地ではない」「沖縄の声を踏みにじったオスプレイ配備は、絶対に許せない!」─領事館前に集まった200人は、沖縄の怒りに心を合わせた。

上がり続ける「再稼働反対」の声

1時間の領事館前抗議のあとは、関西電力本店前への1qあまりの道のりを徒歩で移動、毎週金曜の関電前抗議行動に合流した。「再稼働反対」「大飯を止めろ」等のコールが、あたり一帯の高層ビル街に響き渡る。

参加人数は、夏頃のピークに比べると、確かに減ってきてはいる(現在、関電前の金曜抗議行動は、3つのグループが同時並行的におこなっている)。しかし、首相官邸前同様、こうした地道な抗議行動が半年を超える期間にわたって続き、いまだに多くの人々が関電前の空間で抗議の声を大きく上げ続けているのは、本当に勇気づけられる思いがする。

大阪府警は関電の番犬なのか?!

関電前抗議行動のあとは、10月5日の関電前抗議行動の参加者を不当逮捕(詳細は10月5日号参照)した天満署への抗議行動に合流。逮捕されたAさんは、勾留延長されていた(26日起訴された)。

「抗議行動は関西電力と市民の間の問題で、警察は中立の立場である義務があるはず」「警察の挑発・暴力的な行為こそ問題だ。恥ずかしくないのか」「こんな不当逮捕が仕事だなんて、税金ドロボーじゃないか」─参加者の抗議に、阻止線の警官たちは、満足に返す言葉がない。白線入りの帽子をかぶった年配の公安刑事が、威嚇するように睨みつけるだけだ。

抗議行動に、大阪府警は警察車両(バス)で警官を動員し、天満署前の伸縮門扉を閉めきって阻止線を張った。さらに抗議参加者に投光器を浴びせ、ビデオ撮影するなどして嫌がらせを続けた。

時に激しく、また時に熱く静かに、参加者の抗議行動は夜10寺まで続いた。 (編集部一ノ瀬)

おおい町の宮崎宗真さん(僧侶)の、涙をこらえながらのおおい現地からのアピールには、会場から「そうだ!」のかけ声とともに、大きな拍手が起こった。

福島原発事故告訴団の武藤さんは、3・11以降の動きを振り返りながら、「福島は何も変わっていない」と、政府・東電の無責任さを指摘し、行政による《福島復興キャンペーン》に子どもが利用されている実態を報告された。屋外での活動時間制限の撤廃やプールの再開、マラソン大会の実施、いまだ高線量放射線で汚染されている地域にある学校での卒業式の実施、他府県の子どもたちを呼んでの「桃の食べ放題」企画(これは批判されて、対象を大学生に変更した)など、「どうしてこんなことが起こっているのか、悩む毎日を送っていた」(武藤さん)という。

今回、東電役員や原子力安全委員ら総勢33名を相手取った告訴に踏み切った経過について、武藤さんはこう語った。「告訴とは人の罪を問うことで、とても勇気のいること。でも、同時に自分の生き方が問われる。被害者同士の間に多くの分断・対立が持ち込まれているのは、原発事故の責任がはっきり追及されていないからです」。

米軍基地撤去の闘いを続けていく

山城博治さんは、沖縄で多くの労働者・市民とともに、東村高江・普天間などの先頭で闘い続けている人だ。山城さんは、そうした「反基地」「反オスプレイ」の闘いをアピールする中で、また新たな女性暴行事件を引き起こした沖縄への差別・抑圧を許している日米地位協定を批判した。また、沖縄県民の声を踏みにじる形でオスプレイ配備が強行されたが、多くの沖縄県民が立ち上がり、普天間飛行場ゲートを直接行動で封鎖したこと、「ゲート前から排除することによって、警察は一段落したと見ているかもしれないが、私たちはこれからも沖縄の広大な米軍基地を撤去する闘いを続けていく」と、熱気のこもったアピールをおこなった。

集会後は、観光客で賑わう四条通り〜烏丸通りを通って、京都市役所までをデモした。

「10年たったら、(人数が)半分になってまっせ」─趙博さんが冗談混じりで言われていたように、集会参加者の平均年齢は高め。見渡したところ、団塊の世代が中心だろうか。しかし、雰囲気はまさに集会名称通り、「変えよう! 日本と世界」の熱気が集まっていた。

集会では、社民党・衆院議員の服部良一さん、緑の党共同代表の長谷川羽衣子さん(集会では「STOP☆大飯原発再稼働現地アクション」として報告)が参加。来る総選挙を控えて、橋下や石原のいうものとは違う「私たちの第3極」結集に向けて様々な動きを感じさせた。

「脱原発」の大きなうねりと、議会での反戦・民主勢力のじり貧傾向という現実の間で、運動の側もまた「時代の変わり目」にあるのだろう。経産相前テントひろばなどからも報告があったが、やはり現実と格闘する運動には、「この社会は、根本的に変えないとどうしようもない」というリアリティと、社会の変革に向けての確信が感じられた。これからも元気を出して、ともに動いていこう。  

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