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2011/12/23(金)更新
「100時間座り込み」代表山川義保さんに聞く
電力会社10社のうちで最も原発依存度が高い(55%)関西電力。原発依存度の高さを逆手にとって、「節電キャンペーン」に力を入れている。「原発を廃止すれば、今まで通りの電化生活はできませんよ!」という脅迫だ。関電の原発は、福井県若狭地方(美浜・大飯・高浜)に集中しており、敦賀市には日本原子力発電の敦賀発電所、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ、原子力発電訓練センターなども立地している。
関電は、原発全停止回避に懸命だ。大飯原発の再稼働を当面の目標にストレステストを行い、着々と準備を進めている。事故への反省が見られない関電に対し、本社前で、脱原発を求めて様々な直接行動が取り組まれてきた。12月7日、全交(平和と民主主義を目指す全国交歓会)が呼びかけた「100時間座り込み」がスタートした。代表の山川義保さんに話を聞いた。(編集部)
▲大阪市のビジネス街の中心地・中之島にある |
編集部…座り込みの目的は?
山川…100時間座り込みは、大飯原発をはじめとする若狭原発群の再稼働をさせないためです。11月14日から始まった「わかもの120時間座り込み」に私も参加したのですが、3・11以降の事態に真摯に向き合おうとしている若者たちの姿に、希望を見ました。「120時間座り込み」には、多様な世代の人が集まり、それぞれの世代の責任を見つめながら、対話が進んでいきました。
これまでも私たちは、関電前でダイ・インをしたり、毎週金曜日デモもしてきました。他のグループが、関電包囲行動を呼びかけたりもしています。東京・経産省前では、「福島の女たちの座り込み」に続いて今も座り込みが続き、九電前でも、テントを建てて抗議活動が闘われています。
運動や組織の垣根を越えて人が集まり、立場や肩書きに関係なく、現場の民主的空間のなかで、次のアクションについて提案・決定され、運動が継続しています。
これらは、ウォール・ストリート占拠運動の影響を受けています。ウォール・ストリート占拠の現場では、平場で意見を述べあい、行動を決めていきました。私は、49才なので若者とは呼べない年齢ですが、周りの若人たちに呼びかけて、対話をしながら共同で作り上げていくというアクションを広げたいと思いました。
編…関電の対応は?
山川…初日に、管理会社のガードマンが、敷地の管理権を盾に「座り込みは否定しないが、テントはダメ」と釘を刺してきました。「若狭で事故が起こったら、とんでもない被害が出ることは、福島の事故ではっきりした。すぐに原発を全部止めろ」と押し返してせめぎ合いになりましたが、結局、関電の社員は出てきませんでした。大飯原発の再稼働に向けて、ストレス・テストが進んでいますので、関電に交渉を求めています。
スタートして74時間経ちましたが、のべ200名が参加し、プロのバイオリニスト、外国人も激励に来てくれました。予想以上の反応です。今後も、「原発民衆法廷」や、来年3・11には、「関電包囲行動」なども呼びかけたいと思っています。
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編…関西以西では危機感が薄れてきているのでは?
山川…潜在的関心は、今も強いと思います。事故原発は、今も放射能を環境に放出し続けていますし、先日も四国のキノコから放射能が検出されています。…
編…東電の企業責任については、どう思うか?
山川…加害企業に刑事責任を問えるような法律が必要です。電力会社だけでなく製造メーカーの製造者責任もあるはずです。…