人民新聞オンライン

タイトル 人民新聞ロゴ 最新版 1部150円 購読料半年間3,000円 郵便振替口座 00950-4-88555┃購読申込・問合せはこちらまで┃人民新聞社┃TEL (06) 6572-9440 FAX (06) 6572-9441┃Mailto:people★jimmin.com (★をアットマークに)
HOME社会原発問題反貧困編集一言政治海外情報投書コラムサイトについてリンク過去記事

2011/12/9(金)更新

育鵬社公民教科書採択問題と自衛隊「誘致」問題

人権と教育を考える会 川平俊男(宮古島)

沖縄では、八重山地区で「つくる会」系の育鵬社問題の中学公民教科書が押し付けられようとしている問題や、「国境の島」与那国島で、国境防衛と「島おこし」のために自衛隊を「誘致」している問題もある。宮古島の川平俊男さんに、先島(宮古・八重山)の状況について報告を寄せてもらった。(編集部)

農村を解体して基地建設

(以下一部略、全文は1432号を入手ください。購読申込・問合せはこちらまで。)

宮古島での「対テロ訓練」

先日、宮古島市恒例の対テロ訓練実施計画が発表された。市長を先頭に、警察・消防(官・民)・民間防犯団体・病院・その他の団体を動員した訓練内容になっている。「海と空からの不法侵入者やハイジャックに備える」との想定だ。

いったい誰が、何の目的で宮古島にテロを仕掛けるのか?この訓練自体に住民の危機感がない。

過疎化進める学校の統廃合

一方で、小規模校の統廃合が強行されようとしている。地域住民・子どもたち・PTA・教職員・地域のリーダー・郷友会・文化芸能関係者・地域教育研究者等がこぞって猛反対しているが、納得のいく説明はない。子どもの数が農村地域で激減しているのは、若者たちが結婚し、子どもができても、子育てができる条件が悪くなっているからだ。

宮古の農村地域への移住希望者は多い。特に子育て中の若者たちは、農村地域を望む。しかし、住むところがない。行政には、農村地域に若者を定住させる意志がない。つまり、小規模校を存続・発展させる施策はない。TPP参加により、農山漁村社会は崩壊し、学校は消える。

右翼教科書の押し付け

八重山地区中学校公民教科書問題に対する、政府・文科省の施策は、強権的・独裁的で、世界に冠たる民主的・平和的憲法を愚弄するものである。…

竹富町行政・教育委員会・PTA・地域住民・教育関係者すべてが、育鵬社ではなく、沖縄戦を含む、現代史を史実に従って扱っている他の教科書採用を決めているのに、政府が認めない。先島への自衛隊配備計画と軌を一にする石垣市・与那国町と同じ育鵬社版を採用しなければ、「竹富町の子どもたちには、教科書の無償配布はない」と、脅しをかける政府・文科省の姿は、チンピラの理屈であり、とても国の将来を担う子どもたちの教育に関わる資質があるとは思えない。政治家失格だ。

問題は、なぜ政府・文科省がそのような愚劣な施策を強行するのか?だ。先島地域への自衛隊配備への基盤作りが、その目的である。もちろん、先島に基地をつくれば、日米共同使用になる。

 基地のためなら「何でもあり」

第2次世界大戦後、占領軍として日本に乗り込み、日本の民主化を進めていたアメリカは、急変する世界情勢の中で対日政策を変更し、その目的を「アメリカの属国化」においた。日本文化の基底をつくっているのは、土の文化、農村社会であることを分析解明し、日本の心を破壊するために、農村社会を解体する長期戦略を立て、実行した(詳細は次回に触れたい)。

人々の絆は断ち切られ、アメリカ型価値観(カネ・モノ・力)が支配的になる社会に変わった。アメリカの戦略は成功してきた。政界から小沢一郎的部分を放逐し、辺野古に基地をつくらせ、自衛隊の先島配備を実現させ、TPPに参加させれば、アメリカの対日政策は、ほぼ完成する。

アメリカの対日戦略をストップさせ、日本が属国化を抜け出し、自立・自律する日本に再生する一歩は、アメリカにこれらのことをさせないことである。その一つが「農業ルネッサンス」である。

HOME社会原発問題反貧困編集一言政治海外情報投書コラムサイトについてリンク過去記事
人民新聞社 本社 〒552-0023 大阪市港区港晴3-3-18 2F
TEL (06) 6572-9440 FAX (06) 6572-9441 Mailto:people★jimmin.com (★をアットマークに)
Copyright Jimmin Shimbun. All Rights Reserved.