全国の皆さんに福岡、九州での脱原発の取り組みを報告します。
福島原発事故以降、九州各地では、定期点検中の佐賀県・玄海原発、鹿児島県・川内原発の再稼動阻止、稼動中の玄海原発1号、4号機、川内原発2号機の即時停止─廃炉に向けた取り組みを行ってきました。
九州各県での脱原発運動は、3・11以降、急速に繋がってきました。とりわけ九州電力の本社が福岡市にあるため、「原発を止めるには福岡でのアクションが重要である」との共通認識が広がりました。各地域での取り組みは、福岡での対九電交渉と連動しながら、統一して取り組まれてきました。
震災前の対九電交渉は、プルサーマル運転(プルトニウムを燃料として使用する)開始前から度々行われてきましたが、3・11以降は、全260団体で構成する「九電の原発廃炉を求める連絡会」メンバーが全九州から集まって対九電交渉を行っています。
また、九州電力本社前での「テント村抗議行動」は、九州各地の脱原発グループの共同の取り組みとして、4月20日からスタートしました。当初は、24時間泊り込みで行われてきましたが、当局の妨害もあって、現在では10時から5時までの行動として、継続されています。
福岡や佐賀では、4月には田中優講演会やチェルノブイリ25周年集会、5月8日=1200人を集めた脱原発サウンドデモ、18日=九州各地から250名が集まっての対九電交渉、6月5・6日=佐賀、北九州、福岡での広瀬隆講演会、11日=脱原発サウンドデモを1200名で行いました。
そして6月28日、九電株主総会では、「人の鎖」を800人の結集で実現し、100名以上の脱原発消費者株主の脱原発動議と連動しながら、参加した株主に対してアピール行動と天神デモを行いました。
7月に入ると、佐賀県知事は、国の安全保障を根拠に玄海2・3号機の再稼動を認める発言を繰り返し、海江田経産相を佐賀県に招請して7月中旬にも再稼動決定、というスケジュールを強行しようとしました。
私たちは全九州から佐賀県に集まり、海江田大臣への抗議行動で佐賀県庁を包囲し、7月8日、アリバイづくりの「佐賀県民説明会」に対しても、同時間帯に「住民がつくる玄海原発説明会」を400名の参加で開催しました。保安院や原子力安全委員会が説明した県主催のブーイングだらけの説明会に対して、藤田祐幸博士や原発技師の菊池洋一さん、長崎大学教授の戸田清さん、佐賀大学教授の豊島耕一さんや美浜の会の小山英之さんなどを招き、福島事故の真実と玄海原発の危険性をわかりやすく市民に説明しました。
(以下本文は1419号を入手ください。)