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辺野古

安次富 浩さん(ヘリ基地反対協議会代表委員)インタビュー

福島原発事故と沖縄は同じ

へき地に犠牲押し付け、アメとムチで黙らせる

─日米両政府が「V字滑走路案」に基づく辺野古移設を再確認しました。

安次富…日米政府がどんな合意をしたところで、辺野古移設はゴリ押しできません。アメリカの財政赤字の影響で、海兵隊のグアム移転予算がカットされました。アメリカ連邦議会でも、「辺野古移設は非現実的」との声が上がっています。

「2プラス2」では、辺野古のV字滑走路建設、2014年の移設期限の白紙化、思いやり予算の維持、などを確認したようですが、どれも砂上の楼閣です。合意自体が虚構に過ぎません。

アメリカにとって日本は、経費の4割を思いやり予算で負担してくれる、貴重な「同盟国」です。そんな国から簡単に基地を引き上げることはないでしょう。

もし辺野古での基地建設を強行しようとすれば、沖縄県民の大きな怒りを買うだけです。「基地はアメリカ本土に持って帰れ!」「普天間はあくまでも無条件返還せよ」が、沖縄の立場です。

──アメリカ海兵隊は、来年度から2年連続で、普天間基地に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを配備することを発表しました。

安次富…オスプレイ配備については、名護市・宜野湾市・那覇市など、10あまりの市町村議会が反対決議を出しています。これからも各市町村議会の決議が続いていくでしょう(付記・7月15日には、沖縄県議会も全会一致で配備反反対決議を可決した)。また、大衆運動の力で、オスプレイ配備をどう止めるか、協議中です。

──辺野古の状況について教えてください。

安次富…座り込みは今も続いています。また、V字案にともなう環境アセスメントが中途半端である、とその違法性を追及する裁判を那覇地裁に提訴しています。現在証人調べにむけての準備段階ですが、被告側の防衛局がどんどんボロを出しています。「楽しい闘い」になっています。一審判決は、来年3月の予定です。

キャンプ・シュワブでは、「トモダチ作戦」も「2プラス2」も特に影響なく、海兵隊がこれまで通りの砲撃・射撃訓練を行い、アフガンへと兵士を送り出しています。

ただ沖縄防衛局は、辺野古・高江を照準にして、今年度から辺野古に名護事務所を開設しました。現在は6名の職員を、44名に増員する予定だそうです。

辺野古の砂浜には、キャンプ・シュワブとの境界に鉄条網が張られていましたが、今年に入って、コンクリートを基礎にした固定フェンスが設置されました。米軍は、このフェンスに「基地反対」などのメッセージを書いた布やリボンをフェンスに結ぶなと、うるさく言ってきています。

──沖縄から3・11以降の状況をどのように見ますか?

安次富…福島原発事故を見ていると、米軍基地にせよ、原発にせよ、「へき地」の人間に犠牲を押し付け、あとはアメとムチで黙らせている構造がよく見えてきます。私たちは、そうした社会の構造を根本から変えなくてはならないと思います。

また、「震災復興」を名目に消費税増税が語られていますが、国はすぐに国民から金を取ろうとするのだな、と思います。「思いやり予算」と称して、1年で1881億円もの貴重な血税を使っているのです。1日換算では約5億円が使われているわけです。政府こそ無駄な経費節減を徹底する必要があります。

聖域である「思いやり予算」と「米軍再編関連予算」を被災者復興資金に廻すこと。これが民衆の声になる必要があります。

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