更新日:2011/06/08(水)
[社会] 入植地は福島原発だ
──アリ・シャヴィト 3月22日 haaretz.com
偽りの前提の上に間違った場所に建てられたプロジェクト
3月11日イタマールという不法入植地で入植者のラビ一家5人が殺害された(ラビ、妻、子ども3人)。「イタマールの虐殺」として大きく取り上げられ、真犯人(一説には家事使用人とのトラブルという噂もある)は不明であるのに、イスラエルもパレスチナ自治政府も世界世論も、パレスチナ人テロリストの仕業としてテロ非難を繰り返している。
その一方で、毎日のようにパレスチナ人がイスラエル軍と入植者によって殺害されていることには、何も言わない。
入植者が復讐の暴力をエスカレートさせ、これを口実に入植活動を強化している。
以下に、それに反対するシオニスト・イスラエル人の数少ない意見を紹介する。イスラエルの二重構造の一端を表している。(脇浜)
偽りの前提
入植地は福島の原子力発電所と同じだ―巨大で立派なプロジェクトだが、偽りの前提の上に間違った場所に建てられた。福島原発を作った人々は、いつかM9の地震が起きることを考慮に入れなかった。入植者も同じだ。原発を作った日本人は、津波による破壊を考慮しなかった。入植者も同じだ。日本では、地震と津波が原発を襲った。こちらでは、悲劇と国際的孤立が入植地を襲っている。福島原発は悪夢となり、入植地にも悪夢が襲っている。
真実を語ろうではないか。イスラエル・パレスチナ紛争を引き起こしたのは入植地ではないので、入植地建設をやめても、紛争が終わるわけではない。しかし、入植地が紛争激化の原因となっていること、そして入植地建設を続けると、イスラエルがこの紛争で敗北する可能性が高くなることは、確かだ。だから、単に和平のためだけでなく、国家安全保障のためにも、入植地建設は止めなければならない。イスラエルの未来とシオニズムを救うためにも、入植地をストップすべきだ。
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