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▲今中哲二代表
更新日:2011/06/03(金)

[社会] 深刻な放射能汚染 都合の悪い情報隠す政府・東電

年間被爆量の5倍を1日で浴びた地域も

飯舘村周辺放射能汚染調査チーム(代表・今中哲二・京都大学原子炉実験所・原子力工学)が、同地の放射能汚染の調査を行い、暫定報告書を発表した。

飯舘村は、原発から北西方向25キロ〜45キロに位置する。一部、屋内退避勧告地域を含むが、大半は30キロの圏外であるにもかかわらず、他地域に比べて汚染が大きい「ホットスポット」と呼ばれる地域が広がっていることがわかった。

同村にはいまも多くの住民が居住中であるため、当局の協力を得て、同チームがホットスポットの広がりを把握する調査を行った。

結果わかったことは、以下のとおりである。@空気中の放射線量は、村の南部地域では北部に比べて大きな放射線レベルが認められ、特に比曽川沿いでは、毎時10μ(1000μ=ミリ)Sv(シーベルト)を越え、車内での最大値は、20μSvに達した。Aこの地点に隣接する畑地では、毎時30μSvを記録しており、これは、年間換算すると262.8ミリSv。法令で定められている原子力施設周辺住民の線量限度は年間1ミリSvなので、その262倍、放射線業務従事者が、1年間に曝されてよい放射線限度(50ミリSv)の約5倍である。

同チームは、土壌汚染も調査した。集められた土壌汚染データを用いて、最も放射線量率が高かった曲田(原発から北西約30キロ)における3月15日(2号機格納容器損傷・屋内避難指示)時点の放射線量を計算すると、毎時200μSv程度となり、わずか1日で5ミリSv程度の被爆が推測されるという。つまり、曲田の住民は、1年間に曝されてよい放射線の5倍を1日で浴びてしまったことになる。

こうした計算で放射線量を積算したのが、上図である。これによると、3月15日から90日間の積算被曝量は、曲田で95ミリSv、村役場で30ミリSv。

原子力安全委員会の『原子力施設の防災対策について』に定める指標によると、10〜50ミリSvの時は「自宅等への屋内退避」、50ミリSv以上の時は「コンクリート建屋の屋内に退避するか、避難」とされている。曲田は、すぐさま避難しなければならない汚染レベルである。調査チームは、「飯舘村の放射能汚染状況が深刻なものであることは、言をまたない」と結論づけている。

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