更新日:2010/12/30(木)
[情報] 生野コリアタウン 人をつなぎ歴史をつなぐ
──秦 知成
人のつながりが街を支える
11月14日、生野(大阪市生野区)コリアンタウンで、第2回共生まつりが行われ、2万人が訪れた。この祭は、地域や商店街の人々によって支えられている。実行委員会を中心に、多文化共生の街づくりに励む姿は感動的だ。
祭は、建国小学校・朝鮮初級学校などのパレードから始まった。子ども達がチャンゴを叩き、躍り歌いながら、商店街をパレード。ハルモニ・ハラボジは、眼を細くしてこれを見つめる。
東西2つのステージでも、チャンゴ・パンソリ、河内音頭から二胡、フォークソングまで、国際色豊かな演奏が繰り広げられた。
舞踊もしかり。扇の舞、バレエ、韓国舞踊が披露され、平野川ではモツゴの稚魚放流も行われた。
平野川の改修工事に起源をもつ猪飼野・コリアンタウンは、在日1世の手で形作られた。教育の権利を奪われた1世たちは、肉体を支えに働き、夜間中学に通い、文字を学んだ。今2世たちが先生になり、オモニたちを教え、文集づくりをする。
こうしたつながりが、この街を支え、大地には先祖や同胞の霊が宿っている。
今この街は、大きく生まれ変わろうとしている。人権学習の場として全国に紹介され、各地の学校からバスで見学に訪れるという。白人・黒人と人種を問わず、カメラ片手に街を旅している。
また、巷では歌にドラマにと、韓流ブームは続いている。それらが、未来志向の相互理解が継続するバネになることを願って止まない。
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