[海外] マレーシア/イスラエルの銃は支え合う心までは奪えない
──阪口エキン
「アジアからガザキャラバン」東アジア・東南アジア会議
ひとりの人間の手探りが出会い、動かす。「アジア」初のガザ支援キャラバン、発起人のインド人、ミティボルワラ氏はその構想を思い立つや、ネット検索でアジア諸国の関連する団体を探し、一軒一軒、連絡して話をして廻ったという。
11月3日、4日にマレーシアのシャー・アラムで開催された、キャラバン主催者アジア・パレスティナ連帯実行委の東アジア・東南アジア地区会議の初日、ホスト国で会議の司会を務めたMAPPIM代表のハミド氏は、アジアキャラバンとの出会い、そのエピソードを語る。
パレスティナ人主体の非暴力直接行動を支援するISM(国際連帯運動)、そして、そこから枝分かれした、先の5月31日、公海上にてイスラル軍の攻撃を受けて9名の死者を出したガザ自由船団の創立者であるFree Gaza Movement(ガザ自由運動)も、初めの第一歩は同様にして生まれた。
会議の参加者は7カ国─マレーシア、インドネシア、シンガポール、インド、トルコ、イラン、日本からの50数名。会議のホスト国であるマレーシアからは、実行委のコーディネーターを務める2名が代表のマレーシア・イスラム協会諮問評議会、NGO「世界市民」の他に、ガザ自由船団にも積極的に関わるHALUANが参加。トルコからは、5月31日に攻撃を受けたマヴィ・マルマラ号の主催団体で、国連認可NGOであるIHHが参加。冒頭に挙げたミティボルワラ氏は、実行委のコーディネーターとともに、国内ではインド救援運動の代表を務める。
「ガザの闘いは私たちの闘い」
今回の会議の参加者でひと際、目を引いたのが、インドネシアからの参加者たちだ。総勢20数名。各団体からの代表として会議に参加していたメンバーの多くが20代から30代の若者で占められていて、参加団体も現在、ガザ地区に病院建設のための土地をすでに取得した医療団体MER-Cから、ガザ自由船団に関わるアル・アクサーの友、そしてインドネシアの大学生団体HMIと、幅広い。日本ではほとんど知られていないが、インドネシア国内におけるパレスティナ支援運動の盛り上がりを垣間見ることができる。
今回の会議は、「アジアからガザキャラバン」の最終確認といった現実的な側面とともに、実行委参加国のメンバーが直に顔を合わせたことの意義は大きい。そのことは、会議に参加していた幾人かが発言の中で触れていたし、参加したメンバー全員が共有した価値だと思う。
※キャラバンの経過は、ブログ「日本からガザへ」 http://japantogaza.blog77.fc2.com/ または、ツィッター @japantogaszaで配信予定。