更新日:2010/11/01(月)
[海外] パレスチナ/自分の利害しか考えない和平戦略と党派は会談の失敗後に破綻する
──8月30日付 「電子インティファーダ」 弁護士・元PLO顧問/ダイアナ・ブッツ
PAアッバス議長とイスラエルのネタニヤフ首相の直接交渉
誰も期待しない直接交渉が、オバマによってワシントンで開かれている。しかし、オスロ合意後の失敗から何も学んでいないようだ。
今回同席するのは、親米でイスラエルと外交関係があるエジプトとヨルダンだけだ。ハマスは西岸地区でイスラエル車両を攻撃して、抗議した。
以下は、この会談に関して、ラマラの女性弁護士で、元PLO(パレスチナ解放機構)顧問のダイアナ・ブッツに「電子インティファーダ」がインタビューしたもの。(訳者)
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── 入植地活動と家屋破壊と土地没収が止んでいないばかりか、「パレスチナ側の前提条件が和平交渉を妨害している」とネタニヤフが主張しているのに、なぜPLOは、突然方針を変えて直接交渉に同意したのですか?
ブッツ…イスラエルは、パレスチナが彼らの入植活動を認めることを前提にしています。パレスチナがノーと言うと、「条件を付けた」とすり替えているのです。世界はそのことを理解していません。
現地(占領地西岸地区)は、この会談にまったく期待していません。結果は最初から分かっています。国際社会がもっとはっきりと、入植活動停止、家屋破壊停止、そして世界が示した条
―イスラエルが1967年以前のグリーンライン内へ撤退すること―を順守させることに強い姿勢を示さない限り、どんな会談も成功しません。
アッバスが所属するファタハ以外のPLOメンバーは、直接交渉に反対しました。
アッバスは1年半前に、一方的に自分の任期延長を宣言し、議会選挙も、地方選挙もしませんでした。
だからPLOが会談に同意したというより、アッバスがPLO承諾を宣言しただけのことです。彼は選挙の洗礼を受けていないので、PLO代表の資格がありません。それにもかかわらず、PLOの各党派の意向に配慮しないで、米国の意向に応じたのです。
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