更新日:2010/10/01(金)
[情報] 業績悪化の中の模索舎40周年─そして50周年にむけて
──ミニコミ少流通出版取扱書店 模索舎
社会運動・実践・実験をつなぐ場の「模索」
さる3月23日、模索舎40周年企画として「40年目の、シコシコ・模索舎」を開催しました。
40周年を迎えられた御礼とともに、厳しい業績の悪化、それに対するカンパ支援のお願いのためです。来場者は140名、多くの方々に励ましの言葉をいただきました。
支援カンパはこれまで50万円に達し、おかげさまで、「今年中に閉店」という最悪の事態だけは避けられそうです。この場を借りて御礼申し上げます。
ですが、書店という小売業が支援カンパをいただく、というのはどういうことなのか。
模索舎はこれまで「表現の自由」を基本理念に、ミニコミ、自主流通出版物を中心に取り扱ってきました。流通の経路が違うとはいえ、本を仕入れて販売する、ということだけを取り上げれば、他の書店と違いはありません。
売上が厳しいのは、他の書店も変わらないはずです。売れない、というのは、社会的に不要になった、あるいは不要になりつつある、ということを何らかの形で表しているはずです。もちろん、採算が取れなくても社会的に必要なものはいくらでもあります。
もし、模索舎が採算が取れなくても社会的に有用なら、もしかしたら、「本を仕入れて売ることで運営していく」という意味での書店である必要はないのかもしれません。
たとえば、会員制にして、書店部門の赤字を補填しながらやっていく、といった運営形態もありえるのかもしれません。
売上至上主義的な営業形態ではなかったにもかかわらず、模索舎は40年存続してきました。採算が取れてきたのは、逆説的にむしろ採算を度外視した様々な社会運動、実践、実験…をつなぐ「場」であったからなのではないのでしょうか。そのような「場」を模索していくことが、模索舎の存在意義である、と考えています。
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