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▲:誤警報とトラブルと運転ミスが続出している「もんじゅ」。日本で唯一、原爆の材料となる「兵器級プルトニウム」を生産できる原子炉だ。:事業仕分け議論を打ち切り、「もんじゅ」を救済した枝野行政刷新相(当時) :仙谷氏、原発でトップセールス
更新日:2010/09/01(水)

[政治] 自民党より悪い民主党の原発方針
──たんぽぽ舎  柳田 真

5つの問題点あり。日経新聞すら苦言

民主党の原発方針・政策は、悪い。自民党時代より、もっと悪い。原発推進の日経新聞からも、原発輸出については、「民主党は勇み足」とたしなめられている程のお粗末さである。その5つの問題点を箇条書きに述べます。

原発推進掲げるマニフェスト

第1は、昨年のマニフェストの問題点である。「原発推進」と銘記してある。安全に留意し、国民の理解を得て、…と2つの修飾語をつけているが、レッキとした原発推進である。

では、2つの条件(@原発の安全と、A国民の理解)は、果して守られているのか?実行されているのか?

たとえば、原発立地県の保守系知事すらも訴えている、「原子力安全・保安院の経済・産業省(原発推進の官庁)からの分離・独立=中立性の確保」はどうか?

鳩山前首相が答弁で「その方向をめざす」としたが、実態は進んでいない。省庁交渉をすると、市民に対する原子力安全・保安院の態度は、悪い、ひどい。他の官庁と比しても、ダントツに悪い。国民理解も情報公開も、後ろ向きの態度である。民主党政権になって大きく改善したと思われるものが、ないのである。後述するが、安全を軽視する斑目春樹氏を原子力安全委員長にする人事などをみると、「安全と国民理解」は、カラ文句であることが分かる。

「もんじゅ」守った枝野幹事長

2つ目は、「もんじゅ」の推進と、事業「仕分け」の時の枝野行政刷新大臣(現・民主党幹事長)の態度である。彼はこの時、立場と権限を最大限悪用し、非常に悪い役割を果たした。

初めての「仕分け」の会議。世論の高い注目の中で、「もんじゅ」についてはキビシイ意見が多く出た。「もんじゅ」は本当に必要性があるのか?果たして巨額の税金を使ってやるだけの価値があるか…等々。私たちからみても当然の批判の声、疑問の声が出された。

そのまま仕分け議論を進行すれば、かなりの確率で仕分けされるところを、議論の途中で枝野がさえぎり、「この問題は、高度な判断が必要だから…」と議論を打ち切り、「もんじゅ」を救済したのだ!

その後、「もんじゅ」は5月初めに、多くの反対の声を押し切り、14〜15年ぶりに強行再開された。誤警報とトラブルと制御棒が挿入できない…などの運転ミスが続出している。

「もんじゅ」は、兵器級プルトニウム(原爆の材料)を生産できる、日本で唯一の原子炉だ。「核武装の野望をもつ日本の支配階級が手放せない原子炉である」ことを枝野も知っていて、仕分けであのような態度を取ったのであろう。

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