[海外] イスラエル/イスラエル、またもやガザ自由船団を拿捕
ガザに向かった「レイチェル・コリー号」
ガザへの支援物資と活動家700名を乗せた非武装の支援船団が、5月31日、イスラエル特殊部隊によって急襲され、11名の死者と30数名の負傷者を出したことは、お伝えした。
イスラエル軍の凶行に対し、世界各地で抗議行動が取り組まれ、続々と新たな支援船の出港準備が進められている。
そうした自由の船団の一隻=レイチェル・コリー号は、船の故障により脱落を余儀なくされ、さらに5月31日のイスラエル急襲が伝えられたため、「ガザ入港を諦めて、出発国であるアイルランドに引き返した」との情報が一時流れた。イスラエル軍は、自由船団の交信を妨害する作戦を実施しており、連絡が取れにくい状況となっている。しかし、アルジャジーラが連絡を取った乗務員は、「ガザに向けて航行中」と言明。この情報が誤りであることが確認されたが、6月5日、イスラエル軍は同船を拿捕した。
マレーシアの連帯運動
1200トンの貨物船・レイチェルコリー号は、マレーシア元首相・マハティール氏が設立した特別基金により購入された。船名は、2003年にガザ地区でイスラエル軍用ブルドーザーにひき殺されたアメリカ人人権活動家に由来する。
救援物資には、多くの医療品やセメントなどの他に、国連が運営する学校への、ノルウェーの人々からの紙類の寄付が含まれている。
ノーベル賞受賞者マイリード・マグワイヤー氏は、今回のアイルランド人とマレーシア人の共同行動について、次のように語っている。
「私たちは、ガザの人々の勇気と愛に触発されて行動した。苦しみの最中にあってさえ私たちを喜びとともに歓迎しようとしてくれる彼らの姿が、私たちに望みを与えてくれる。今回の旅でも、あらためてイスラエルによる犯罪的な封鎖と違法な占領が、明らかになった。勇気ある世界市民の行動によって、人々が事実に目覚めることを期待する」。(編集部)