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更新日:2010/03/29(月)

[情報] 「社会的連帯」の機運よ、起これ!
──春日匠

もうひとつの世界は可能だ!

これまで世界社会フォーラムは、ブラジルやインドなどで開かれてきた。第三世界の国々が選ばれてきたのは、滞在費も安く、どんな国々の人でも比較的入国しやすいということも理由である。

G8サミットなどのおりには、日本などでも対抗サミットが開かれるようになってきたが、毎回様々な理由で、多くの(特に第三世界からの)参加者が入国を拒否される。

とはいえ、例えば日本から見れば、ブラジルはまさに地球の反対側。誰でも気軽に参加するということはできない。

こういった状況は、社会フォーラムの会議でも常に問題になっている。解決策の一つとして、世界各地で地域フォーラムやテーマを(平和、環境や教育といった形で)限定したフォーラムを開催することが提唱された。

2008年はダヴォス会議の日程に併せて集中開催されたが、2010年は一年間を通して各地で断続的に開催するという方式が採用された。東京と大阪を含め、40を超えるイベントが、世界各地で開催される。

「大きな政府」と「小さな政府」

大阪では、「おおさか社会フォーラム」として、3月21日・22日に、地域フォーラムが行われる。

すべての社会問題に対して開かれているが、昨今の社会情勢や、大阪という立地を考えて、特に以下の4つの課題を重点的に取り上げる。

すなわち、@もう一つの大阪、Aグローバル金融危機、B気候変動・生物多様性、C平和・核兵器廃絶、である。

このうち、「グローバル金融危機」は、同時に2010年の世界社会フォーラム全体にとって重要な課題である。

また、今年10月に生物多様性保護条約の締約国会議が名古屋において開かれることから、この問題に取り組むことは日本の社会運動にとって重要である。日本において平和と核兵器の問題を取り上げることの重要性は、論を待たないだろう。

加えて、社会フォーラムが日本で行われる際に最も重要な目標となるのは、社会的連帯の確立であろう。北欧などに見られる「大きな政府」モデルと、アメリカをモデルとして日本の為政者も目指しているように見える「小さな政府」モデルで、どちらが優れているかは、長く議論が続いている。

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