[社会] 「再開発」という名の「釜ヶ崎つぶし」始動か!?
─「守る会」結成し抵抗─
1月23日、朝日新聞夕刊に「あいりん(行政による釜ヶ崎の呼称)/公園テント撤去要請へ」という記事が掲載された。
内容は、@大阪市は2010年度に、釜ヶ崎内の公園にある野宿者テントの撤去に着手する方針を固めた。A撤去後は市民に開放し、再び野宿テントが張られないように、大阪府警OBを巡回させ、詰め所も公園近くに設ける。B立ち退きを求めるホームレスには、生活保護申請や就労案内などの自立支援策を検討する。Cあいりん職安等が入居する「あいりん総合センター」の建物の老朽化や雇用悪化の慢性化にともなって、センターの機能見直しを検討する─というもの。
@で問題にされているのは、釜ヶ崎内にある三角公園(萩之茶屋南公園)、四角公園(萩之茶屋中公園)、花園公園、の3つ。特に三角公園・四角公園については、野宿生活者のテントがあるだけではない。炊き出しの場所、あるいは様々なイベントがおこなわれるなど、釜ヶ崎の労働者全体の憩いの場・交流の場となっている。「公園を市民に開放する」との名目で、こうした炊き出し・イベントなどができなくなる可能性もある。
Aの府警OB巡回については、「退職警察官の再就職先確保」という意味だけでなく、野宿=犯罪視する動きだ。
Bについては、これまで野宿生活者のテントの強制排除の際にも、話は出されていた。例えば、現在大阪市内には、5ヵ所の「自立支援センター」がある。一定期間、宿所・食事を提供して、生活相談、職業紹介などをおこない、《就労による自立の促進を図る》のが目的だ。
しかし、@入所できる人数が限られている、A仕事がない、B期限が来れば仕事が探せていなくても退所させられる(=野宿生活に逆戻り)など、思ったほどの効果は上げられていない。しかも、まず「排除」「施設収容」ありきの方針のため、「人を馬鹿にする大阪市の施設には、入らん!」と言う労働者も多い。