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更新日:2010/01/18(月)

[情報] 映画評/「キャピタリズム〜マネーは踊る」
──評者・塩見孝也

資本主義の恐慌に至るカラクリを映像化

この映画は、僕の認識が間違いないことをしっかりと裏付けてくれました。真っ向から、ケレン味無くアメリカ資本主義を批判しており、その内容は、まさにラディカルであり、骨太です。資本主義の恐慌に至るカラクリそのものを映像化している、といっても良いと思います。

昨年爆発した金融恐慌─過剰生産恐慌が、どれほどアメリカ民衆を苦しめ、ウオール街に巣食う連中や政治家がどれほど、貪欲、けちでこすっからく、あくどく、金の亡者で、くだらない限りの連中であるかを歯に衣着せず語っています。彼の主題は、資本主義は貪欲で、自由の「福音者」でもなく、社会悪の根源であり、民主主義の破壊者であるということです。さらに、「社会主義者」といわれようと《社会民主主義》の方向に変革されるべきであり、インターナショナリズムはその原点である事を主張しています(映画内では「インターナショナル」が流される)。

ムーアはそれを、サブプライム・ローンで家を奪われ、路頭に迷う人々、首を切られ失業してゆく人々を主人公にしつつ、その人々が何故そうなっていったか、今、どういう状況にあり、どん底に叩き込まれながら、不屈に立ち上がり、団結し、抵抗・闘争し、権力者、支配階級に、彼らが追い込まれた状態の不合理な根拠を認知させ勝利してゆくか、をドキュメンタリータッチで写してゆきます。それでいてちゃんとストーリー性もあり、エンタテイメントにもなっています。

警察が債権会社・裁判所の判断に従って、自家からの立ち退き、自家の押収に来るのに、家人達と民衆が抵抗し、しまいには警察が民衆側についたり、議会で民衆側の政治家が、サブプライ・ムローンはペテンであり、民衆は立ち退く必要はない、と演説するシーンもあります。

そして、ムーアは監督としてだけではなく、インタビュアーなどとして前面に出て大活躍するのです。デリバティブとは何か、債権取り扱いの経済学のプロに聞いたり、ウオール街を訪ねたり、ファニーメイの役員や政治家と対決したり、宗教家の意見を引き出したり、ホームレスの現場に行ったりです。 彼の標的は、ロスチャイルドら金融資本や、大独占資本の親玉達や彼らに忠勤を励むブッシュら政治家連中です。 なんだか、自分と似たようなタイプの人物のように思えました。

資本主義の矛盾を指摘

アメリカ社会では、マイケル・ムーアは変わり者の映画監督で、横紙破りの名物男的扱いを受けているようです。

彼は、自分の父がゼネラルモーターズで働いていて、1929年恐慌の際の首切り攻勢に遭った際、労働運動を闘ったことも自己紹介します。

食品工場と思われる工場で、かつての「経営者」、「管理者」、「技術者」も一般労働者と均し並の《同一労働、同一賃金》で、自主管理の生産協同組合が実行され、労働者が活き活きと働いている模様も映像化されています。

一つだけ引っかかったのは、ルーズベルト大統領を、持ち上げすぎの感じがした部分。この違和感の意味は何か、少し考えています。

もう一つ、教えられたのは、オバマが就任早々、危機に陥ったゼネラルモ―ターズや金融資本に、公的資金を投入しましたが、これに対する民衆側の反応についてです。

彼らはものすごい怒りをもって、批判的に対応しています。日本では、それほど報道されていませんが、その状況が良く分ります。

映像で、資本主義の矛盾の指摘がぽんぽんと決まってゆくと、さざ波のような拍手が湧いていました。

Capitalism: A Love Story 監督=マイケル・ムーア/2009年/アメリカ/120分/2010年1月7日、全国拡大ロードショー

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