更新日:2009/12/18(金)
[社会] 「性別」理由に突然解雇 トランスジェンダー差別する(株)キナン許さない!
──ユニオンぼちぼち組合員・尾崎日菜子
セクシャルマイノリティへの差別
7月3日、私は株式会社キナンの経営する「熊野の郷」を涙ながらに後にした。4時間もかけて、3畳くらいのスペースで、店長(男性)、支配人(男性)、私という環境の下で、「君の横顔は男性に見える」「良いか悪いかは別にして、君は他の人とは異なっている」「私は先の勤務先の温浴施設でゲイを追い払い、ハッテン場(ゲイが利用する性的交流所)に施設がなるのを防いだ」と、ハラスメント発言を連発され、「これ以上の研修は難しい」「面接は不合格です」と解雇告知を受けた挙げ句のことだった。
私は、7月1日から、この施設で働き始めた。2日前の面接の履歴書には、性別表記のどちらにも丸をしなかった。店長も、他の従業員もみんな私を「女」として扱った。しかし、事件は唐突に起きた。
7月3日、委託契約書の印鑑を押す段になって、支配人が店長を通じて、私に性別の分かる身分証明書の提示を求めたのだ。私は、この命令にとまどった。性別が必要な理由も理解できなかったし、すでに、性別記載のない運転免許証を私は見せていたからだ。そして、尾崎日菜子(男)という健康保険証を私は提示した。まさかそれが理由で解雇されるとは思わずに。
続きは本紙 【月3回発行】 にて。購読方法はこちらです。