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▲ストライキ籠城に参加した労組員らとの別れに先立ち、抱擁し涙声で話すハン・サンギュン支部長。この後、他の労組員とともに警察署に連行された。
更新日:2009/10/19(月)

[海外] 韓国/双竜(サンヨン)自動車 整理解雇との闘い

金融危機に抗する労働運動

韓国では、大企業労組が大規模整理解雇に直面し、解雇撤回を求めて76日間の籠城ストを闘った。

結局、整理解雇対象者974名の48%は、無休休職させて雇用関係を維持し、52%は、希望退職を受け入れるか、分社化することで、会社側との「大妥協」が成立。強制鎮圧で数十人の怪我人を出しながら継続された籠城闘争は、8月6日に終結した。しかし終結後、李明博政権は、労組指導部のほとんどを拘束。同政権の労組敵視姿勢が改めて浮き彫りになっている。(編集部)

無期限ゼネスト工場占拠

ストライキの発端は、今年5月、従業員の約4割にあたる約2400名の整理解雇申込書が提出されたことだ。双竜自動車は、04年に最大株主となった上海自動車の下で再建に取り組んだが、金融危機による需要の急激な落ち込みで経営が悪化。給料遅配の事態にまで陥った。

経営陣は上海自動車に支援を要請したが、当初から支援には難色を示していた上海自動車は、従業員の大規模リストラと福利厚生カットなどを労働組合が受け入れなければ「韓国から撤退する」と双竜自動車側に通告。1月9日、同社経営陣は、自主再建を断念し、ソウル中央地裁に2度目の法定管理(会社更生法適用=破産)を申請していた。

もともと労組は、上海自動車による買収に反対していた。規模において小さく、技術水準も遅れたこの企業による買収は、技術移転が目的で、長期に渡る責任ある経営が期待できなかったからだ。

実際、上海自動車経営陣は、大規模投資の約束を守らず、本社への技術移転完了後は、資金支援もほとんど行わなわず、危機が全面化するままに放置したのである。

経営危機の重荷は、全て労働者に押しつけられた。危機が進行する中、経営側が示した「解決策」なるものは、2400名という大量の整理解雇を含む企業のさらなるリストラだったのである。

これに対し労組側は、直ちに部分ストに突入。労組員約600名は、政府との直接交渉と従業員の地位保全等を求め、5月29日から平澤(ピョンテク)工場に立て篭った。

その間、経営陣は労働者を分裂させるために自発的退職プログラムを提案。強要の圧力の下で、5000人の生産ライン労働者のうち1700人が早期退職に応じた。しかし経営陣は、残る960名の整理解雇に固執した。

労組指導部の転換と再団結

韓国金属労組(KMWU)に加盟する双竜支部は、歴史的に現代や起亜といった、戦闘的労組と比べれば、最も弱い労組の一つだった。同労組は、ストライキや闘争よりも「対話」を好む会社派指導部に支配されてきたのである。

しかし、倒産の危機が到来するにつれて、一般組合員は雇用を守るために、分裂と内部紛争に支配された過去を乗り越えて団結した。危機の巨大さとその後の厳しい闘争を予感した労働者たちは、敵対的な経営陣と政府に対して闘うことができる強力な指導部を選出した。それは労働者の闘争の重要な転換点だった。

前労組幹部の収賄事件発覚を契機に、ハン・サンギュンを支部長とする新指導部が選出され、新指導部は、出発にあたり工場の敷地に仮設テントを設置して座り込み闘争を開始した。

5月21日、労組は、工場の占拠と無期限の全工場ストを宣言。数千の労働者がストライキに参加し、うち600名余の労働者が工場占拠に参加。経営者を工場から排除した。

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