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更新日:2009/09/28(月)

[社会]<われわれ>の輪郭線はどこにあるのか
──排外主義によく効く表現行動実行委員会・小野俊彦

犯罪左翼

7月20日、在特会の行動に対抗するためのビラマキ&情宣をやっていた僕たちのほうに、道路の向い側のやや離れた地点で情宣をやっているはずの在特会の連中が、汗にまみれた桜井在特会々長を先頭に、拡声器で吠えながらわざわざ近付いてきた。「道路使用許可もとらない犯罪左翼」を糾弾しにきたのだ。汗まみれの顔で私たちを「ゴキブリ!」と罵倒する桜井の顔を目の前で拝んだ私は、その顔から汗以上に吹き出ているニヒリズムを見た。わらび市での行動にしろ、鶴橋での行動にしろ、一体あの連中の言動が何にかられているのかについて、僕らはちゃんと考える必要がある。あれを単に「罪」として規定することが問題なのではない。「犯罪外国人」と「犯罪左翼」を欲望しながら全国行脚するあの連中と同じ土俵の上で滑稽な相撲をとるわけにはいかない(桜井と相撲をとるのはやや不利である以上に極めて不快そうである)。それにしても彼らはなぜ、あれほどまでに「犯罪外国人」や「犯罪左翼」に襲われることを欲望するのか。

在特会のデモに参加していた若い女性の表情も忘れ難い。総勢60名ほどに見えた在特会のデモの中に5〜6名のかなり若い女性がいた。繁華街をうろついてショッピングでもしていそうな雰囲気の風貌の彼女たちが僕らを罵倒する姿勢は極めて能動的である。彼女たちは得体の知れぬ情動で顔をひきつらせ、僕らに向かってあらゆる罵声を浴びせた。

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