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更新日:2009/08/15

[社会]舞鶴女子高生殺人事件 何も変わらない犯罪報道警察発表垂れ流し

はじめに

昨年5月に京都府舞鶴市で起きた「舞鶴女子高生殺害事件」。京都府警は、犯人として舞鶴市内に住むAさん(マスコミは顔写真付きの実名で報道)を殺人と死体遺棄容疑で4月7日に逮捕。Aさんは同月28日に殺人罪と強制わいせつ致死罪で起訴された。7月14日には京都地裁で第1回公判前整理手続きが行われている(米山正明裁判長)。

警察は直接証拠なしの「状況証拠」だけで、1人の男性を殺人者にデッチ上げようとしている。マスコミはまたしても何の検証もなしに、そのお先棒を担ぐのだろうか。(編集部・一ノ瀬)

浅野健一さんに聞くマスコミ報道の問題点

「マスコミの犯罪報道は何も変わってない」──浅野健一さん(同志社大学院社会学研究科教授/「人権と報道・連絡会」世話人)は舞鶴女子高生殺人事件におけるマスコミ報道をこう批判する。事件以降、マスコミは警察が小出しにする情報をそのまま垂れ流し、Aさん=犯人のイメージ作りに大きく影響を与えている。いわく、「舞鶴高1殺害容疑 逮捕へ 京都府警60歳きょうにも」「やはり…遺体発見現場近くに住む60歳」「 “札付き” 容疑者、過去の悪行」(新聞記事見出しから)。京都府警・地検は有力な直接証拠を何もつかめていない。それはAさん逮捕時の府警の記者会見、起訴時の京都地検の記者会見で、目撃証言の有無や被告の認否すら答えずに、「ノーコメント」を通したことにも表れている。

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