更新日:2009/07/21(火)
[コラム] 木村三浩/"在特会"感情・被害者意識だけの運動の限界
「一水会」代表からの批判
「保守系市民の感情運動」―在特会について新右翼・「一水会」代表の木村三浩さんはこう評価する。「感情論を優先させ、意見が違うと徹底的に排除する傾向が強く、相手と議論しようとする姿勢もない」と批判した。(文責・編集部)
「品位がない」
「在特会」は、街頭でも勇ましいことを言って、相手を口汚く罵って排除するという運動スタイルで、「品位がない」という批判が右翼からも出ている。蕨市・カルデロンさん一家に対する抗議デモもまるで弱い者イジメで、到底賛同できるものではない。右翼は弱い者イジメはしない。
だがこれも、マスメディアが多く集まっているところでのパフォーマンス戦術なのだ。こんな表層的な感情論に左右されてしまうほど、滑稽なことはない。
彼らが登場してきた背景としては、不安定労働が激増し、世の中もギスギスして、やるせない不安やストレスを抱えた若者が多く生み出されたことだ。彼らがそのはけ口を求めて弱い者を攻撃しているのだろうか。
彼らの矛先の主眼はマスメディアだ。マスメディアが第4の権力として社会をコントロールしているという認識が彼らにある。ストレスと不満を抱えた人々をネット上で糾合し、マスコミという大きな権力と闘うという構図を作って、動員を成し遂げている。「JAPANデビュー」への大規模な抗議行動にしても、第4権力=マスコミ批判という構図の中に位置づけている。
中国政府によるチベット抑圧に反対するデモを呼びかけた人々が中心になっているようだ。従来の右翼とは違うところから出てきている。
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