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更新日:2009/05/01(金)

[社会] 利権拡大の「1000円走り放題」

高速道路会社の丸儲け

高速道路料金値下げ策の予算は約5000億円。これはどこへ消え、誰が儲けるのだろうか?

最大の受益者は、民営化されたはずの各高速道路会社(旧日本道路公団)だ。値下げと言えば聞こえはいいが、値下げ分は国が補てんし、道路会社の収入はきっちり保障されるのだ。事実は値下げではなく、公的資金の注入による道路会社支援だ。民営化されても堂々と税金を入れてもらえるってどういうこと?

ETC利権

値下げは自動料金収受システム(ETC)搭載車に限られるのだが、ETC車載器購入に際し5250円が助成されるため、売り切れ店続出となる過熱ぶりだ。

そして、ETCブームに乗っかるかのように、高速道路6社は今月、国内で販売する新車にETCを標準装備するよう求めた要望書を、日本自動車工業会など自動車3団体に提出した。ETC普及を一気に進めようとする狙いは何か?

財団法人「道路システム高度化推進機構」は、ETCのセットアップ事業を独占する財団で、セットアップ1台ごとに高速道路会社から294円を受け取る。これが年間約15億円。さらに「鍵使用料収入」なるものがあり、車載器メーカーや、ETCカードを作るクレジットカード会社が財団に支払っている(日刊ゲンダイ)。ETCが普及すれば、同財団は黙っていても金が入ってくる仕組みだ。

財団の理事長は張富士夫・トヨタ自動車会長で、理事には国交省の天下り官僚や大企業からの出向者が名を連ねている。何のことはない。ETC普及は、道路会社・自動車業界・霞ヶ関官僚の利権をうるおすことに直結するのだ。

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