[政治] 大阪府知事・橋下徹 観察日記4
アルバイト問題
昨年11月、府は職員の倫理基準を定めた「綱紀保持基本指針」を改定し、職員が講演活動などで謝礼を受け取ることができるようにした。職員は公務員法で、(任命権者の許可を受けないかぎり)アルバイトが原則禁止されている。知事がテレビに出演しまくって、私的にギャラを受け取っていることについての批判が強くあり、給与カットを強いられた職員からも不満が出ていた。これをかわすため、つまり保身のための指針改定とみられる。
読売新聞は「過去の幹部職員による汚職事件の反省から、これまで謝礼を受け取ることを禁止してきたが、「能力のある職員は、どんどん外で稼いでほしい」(橋下知事、10月31日記者会見)と基準緩和に踏み切った」としている。
指針によれば、利害関係者からの依頼に応じて、謝礼を受けて講演等を行う場合の謝礼の額の基準は
講演:2万円程度/時間の範囲内
著述:4千円程度/400字の範囲内
※講演等の内容が高度の専門性を有する場合は、2倍程度の範囲内となっている。
府はホームページで橋下知事のテレビ出演料等を公表している。2008年4月〜9月の6ヵ月間で、公務外の出演は9件で、出演料は合計254万5200円(1件あたり28万2800円)。公務による出演は31件で、謝礼は合計18万円となっている。
9月1日 朝日放送 「ムーブ!」 公務
9月14日 フジテレビ 「サキヨミ」 公務外
9月15日 読売テレビ 「たかじんのそこまで言って委員会」 公務
9月15日 読売 「鳥人間コンテスト」 公務
ちなみに、前任者の大田房江氏は、この「綱紀保持基本指針」が禁止する利害関係団体(関西企業経営懇談会)からの講演謝礼を受け取っていた、「政治とカネ」の問題を糾弾され、3選出馬断念に追い込まれた。