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▲府庁取り囲みデモ(2/24)

▲解雇撤回要求署名を提出した労組員ら

▼1167筆の署名簿
更新日:2009/03/08(日)

[政治] 橋下府知事、346人の非正規職員を首斬り

非正規教務補助員ら雇用継続求め、府庁前で座り込み

「行政が経済界に雇用対策を求めるのなら、自治体が範を示さなければならない」―橋下大阪府知事の言葉だ。知事は1月16日、府で400人、各自治体で1600人、合計2000人を目標に臨時雇用する方針を打ち出した。職員の残業を削減し、新職員の仕事にあてる「ワークシェアリング」を検討しているという。時代を先取りしたすばらしい方針である。

ところが、同じ人物が、346人の非正規切りを実施しようとしている。府立学校で働く非正規教務補助員等を、財政再建を理由に3月末で全員雇い止めするという。

府立学校には、各校4名の教務補助員が配置されており、内1人が非正規雇用。教務補助員は、お知らせプリント印刷、家庭科・理科実験の手伝い、図書室の管理などを担っている。346人の雇用のための予算は、約5億円。このうち給与分は4億円そこそこなので、一人あたり平均120万円足らず。どこからどう見ても立派な官製ワーキングプアであり、緊急雇用対策の対象者だろう。

2月24〜26日、雇い止めを間近に控えた教務補助員有志は、府庁前座り込みをはじめとする連続行動に取り組み、雇用継続を訴えた。しかし橋下知事は、「その件は既に終わったこと」と解雇を見直す気配はない。(編集部・山田)

御堂筋ライトアップより教育に予算を!

足立裕子さんは、府立高校で約10年間、印刷などの補助作業をやり続けてきた。橋下知事の臨時雇用対策方針を聞いて、「私たちは、非正規労働者に含まれていないのか」と呆気にとられたという。

数ヵ月単位で採用と解雇を繰り返す学期雇用、年収105万円という劣悪な労働条件でも、「教育活動の一環を担っているという誇りを持って働いてきた」。有志の会の先頭に立って雇用継続を求めているが、府議会与党=自・公両党は、予算削減案を了承しており、復活の見込みは極めて厳しい。

この問題は、橋下知事が昨年4月に発表した「財政再建プログラム試案」に端を発する。人件費削減のため、府立学校に働く教務事務補助員・非常勤補助員等について、「08年度末での事業廃止」を検討し、「08年8月以降20%縮減、09年度全廃」とした。また、時間講師についても「単価や総時間数の縮減で「08年8月から20%縮減」との方針を示したのである。

廃止の理由を橋下知事は、「教務事務はOA化の進展した現在は教員対応が可」「(実習教員・技術職員の)定数代替は、そもそも標準法を超過していた定数を削減した代替措置であり見直すべき」「時間講師については事務総量抑制の観点から縮減を求める」などと述べている。

これに対し市岡高校(港区)PTAは、補助員制度がなくなれば、「教員の多忙化がより深刻になり、子どもたちへのしわ寄せがひどくなる」「府立高校の教育の質の低下に繋がる」として白紙撤回を求めた。

府高教も「教務事務補助員・非常勤補助員の多くは、実態として何年にもわたってその学校の教育を担ってきた方々であり、解雇につながる制度の廃止は断じて容認できない」と、反対の意志を明確化している。

こうした動きにも支えられ教務補助員有志は、年明け1月5日の府庁前宣伝行動・署名活動。1月14日には、府教委の総務課へ教育長あて要請書を、広報公聴課に知事あて要請書を提出。さらに2月の3日間連続闘争など様々な取り組みを進めている。

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