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▲イスラエルの攻撃で破壊された家屋(ガザ)
更新日:2009/03/08(日)

[海外] イスラエル/暴力・差別の占領政策がは破綻し、自らも「囚人」となる

看守国家・イスラエル

「イスラエルはガザを巨大な牢獄にし、国家テロとそれに対抗するレジスタンスの連鎖をいつまでも長引かせる道を選択している」とイスラエルの学者オーレン・イフタヘルが書いている。

事実、数日前、エリ・イシャル副首相が、「今やガザでは奴等を粉砕し屈服させる機会がある…何千もの家屋やトンネルや産業を破壊し、出来るだけ多くのテロリストを殺すべきだ」と宣言した。同じ日にツィピ・リヴニ外相は「ハマス政権転覆」を公約、エフード・オルメルト首相はガザ・エジプト国境の「蟻も通れぬ密封」を要求した。

多くのイスラエル指導者の発言は、近年ますます顕著になってきた「大量監禁の政治地理学」を如実に物語る。多数の住民を彼らの意志に反して封じ込め、看守の思うままに扱う政治のことである。

監禁状態が限界になると抵抗が起き、抵抗が頻繁になると残忍な暴力的集団懲罰が行なわれる。それが次なる抵抗への素地となる。その繰り返しである。ガザ攻撃は正に「残忍な暴力的集団懲罰」である。

イスラエルはパレスチナ人を小さなガザ回廊の中に閉じ込め、逃げ場のない状態の中で巨大な暴力で叩き、同時に「大量監禁の政治地理学」をいっそう制度的に強化し、それとともに将来の抵抗の素地も強化したのである。

これは新現象でも、パレスチナ特有の現象でもない。ヨーロッパ植民地主義及びそのコピーである第3世界の人種差別政権は、この「大量監禁の政治地理学」を広範に使ってきた。

白人は、自由に土地や鉱物資源や労働力を搾取できるように、地元住民を居留地とかバンツースタン(断片的飛び地)に封じ込めた。今日でも、チェチェン、コソボ、カシミール、ダールフール、タミール・イーラム(スリランカ)などに見られるように、好ましからざる住民に、地理的束縛と暴力的「懲罰」で抑圧する人種差別政権が存在している。

この政策の特徴は、抵抗する人々が主権国家を形成することを防ぎ、彼らを(支配)国家の管理の「内にも外にも」いない曖昧な状態に置くことである。住民の抵抗は、かつての反植民地運動のような運動とは見なされず、単なる犯罪行為とされる。

重要なことは、支配国家自身もこの政策を最適の選択とは考えていないことだ。それが用いられるのは、植民地政権が柔軟な方法で支配する能力を失うか、民族浄化政策が露骨になって反発が強くなった場合である。今日の人種差別政権は、まさにそういう状況に直面している。(1月12日 Newmatilda.com)

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