更新日:2009/01/06(火)
[海外] ギリシャ/警官の少年射殺への抗議が暴動に発展
ファシスト・警察共同でデモ隊襲撃
12月6日、アテネで15歳の少年が警官に射殺され、抗議行動がギリシャ全土に広がった。少なくとも10都市では商店や車放火などの暴動に発展している。抗議行動は国外にも広がり、ベルリン、パリ、ロンドン、モスクワなどヨーロッパ各地やバルカン半島では、ギリシャの若者(及びロマや移民労働者など社会の被差別層の若者)の反権力抗議活動に連帯して、ギリシャ大使館占拠や火炎瓶投下などの騒動が起きている。
発端は、ロイター通信によると、アテネのエクサルキア地区で、巡回中の特別警察官2人が約30人の若者に取り囲まれて発砲、高校生のアレキサンドロス・グリゴロプーロスが胸を撃たれて死亡したこと。これが常日頃から、日本と同じように、格差拡大や失業で苦しめられている若者の不満と怒りに火をつけ、中道右派カラマンリス政権抗議の爆発となった。市民や野党がカラマンリス首相の辞職や早期総選挙を訴えてデモを組織、アナキストが労組にゼネストを要請するなど、騒動は拡大一方で、収束する見込みが立っていない。CNNは、「1974年に軍部独裁政府が終わって以来、最悪規模の国内騒乱」と呼んでいる。(翻訳・解説 脇浜義明)
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