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更新日:2008/12/31(水)

[コラム] 大今歩/限界集落化した山村の現実

小泉改革の傷あと

竹中平蔵・元郵政民営化経済財政大臣が連日、ワイドショーなどに出演して麻生内閣に対して「改革を止めるな」とほざいている。竹中は自ら「小泉改革」に本気で取り組んだのは自分と小泉以外はほとんどいなかった(『中央公論』10月号・山口二郎との対談)と発言しているように「小泉改革」の張本人である。

グローバリゼーションを積極的に受け入れ、市町村合併や郵政民営化を強行した「小泉改革」は、貧富の格差を拡げた。例えばこの間、男子の正社員は77%(2001年)→55%(2006年)と急減する一方、アルバイト・パートは10%(2001)→27%(2006)と急増している(「大都市の若者の就業行動と移行過程」(2006・労働政策研究報告書・72)ことから明らかなように、非正規雇用が増大した。また大都市圏と地方の格差も拡がり、地方の中でも過疎の村の切り捨て(限界集落化)が進行した。

一方、竹中が絶賛して衆議院選挙に出馬したライブドアのホリエモンは、粉飾決算により自社株を吊り上げた容疑で逮捕・起訴された。また財政健全化のかけ声にもかかわらず、国債残高は大幅に増大した。

このような歪んだ社会を生み出した元凶である竹中が大きな顔をしてテレビなどでご託宣をのたまう。厚顔無恥もいいところだ。このようにノー天気な竹中だが、「小泉改革」のもたらした傷あとはとてつもなく深い。

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