[海外] アメリカ/ブッシュ政権が911真相究明に抵抗した理由
11・1「911真相究明フォーラム in 大阪」にあたって
2001年9月11日、グローバル資本による世界支配の象徴であった世界貿易センター(WTC)ビルは、2機の航空機の激突によって崩壊した。事件は「国際テロ組織ネットワーク」とされる「アルカイダ」がハイジャックによって遂行したものと断定された。
その後、世界は様変わりした。「テロとの戦い」が世界中で吹聴され、01年アフガン空爆、02年イラク戦争が引き起こされた。日本においても、相次ぐ海外派兵とともに、「テロ対策」の名の下に治安対策立法が次々と成立・施行された。
しかし、「テロとの戦い」の根拠となった「911同時多発テロ」については、今も数々の疑問が提示されており、疑問を解き明かす真相究明運動が繰り広げられている。WTCビル崩落は爆破によるものなのではないか? ペンタゴンに突入したのはボーイング757旅客機ではないのではないか? ユナイテッド93便は墜落してはいないのではないか? そもそも、ブッシュ政権が調査委員会設置に頑強に抵抗したのは何故なのか?
真相究明運動が示唆するのは「同時多発テロ」への政府関与説だ。その真偽はいかに?
調査委員会の設置を拒んだ政府
911事件で夫を亡くした女性たちは、「なぜ夫は死ななければならなかったのか?」その答えを探し求めていた。なぜ攻撃を未然に防ぐことはできなかったのか? 政府の対応は適切だったのか? ―「答えを探し求めたわ。でもマスコミ情報に答えはなかった」(遺族のローリィさん)。
彼女たちは01年11月、真相究明のための独立した機関が必要と結論。ワシントンへおもむき調査委員会の設立と公式調査を要求した。彼女たちは『ジャージーガールズ』と呼ばれ、真相究明運動の象徴的な存在となった。
しかし政府は調査機関の設置を渋り続けた。「調査活動によって進行中のテロ対策が妨げられてはならない」(チェイニー副大統領)。
2年間にわたり『911調査委員会』の詳細な取材を行った『ニューヨーク・タイムズ』のフィリップ・シェノン記者も「調査委員会設立の反対の先頭に立っていたのはチェイニー副大統領だ」と語る。08年2月、米サイト「デモクラシー・ナウ」のインタビューに答えたものだ。
シェノン記者によれば、9月11日の朝、チェイニーはホワイトハウスで、「首都に近づく旅客機があれば撃ち落せ」と国防総省に命令した。チェイニーは調査委員会の証言席で「大統領と相談して承認を得たものだ」と主張したが、シェノン氏は「委員会のスタッフも彼の発言を信用していないようだ」と述べている。