更新日:2008/09/28(日)
[政治] 茶番の自民総裁選
対米依存自民党の末期症状 米国政府との約束最優先
福田首相の辞任は、新テロ特措法=インド洋での給油問題で民主党の反対姿勢に加え公明党までも消極姿勢を鮮明にしたため、同法成立の見通しが立たなくなったことが大きな要因となった。この辞任経過は、安倍前首相がイラク給油問題で民主・小沢の協力が得られないことが決定打となって政権を放り出した昨年と、全く同じ構図だ。
つまり両首相の辞任劇の本質は、対米公約が果たせなくなった時にクビが飛ぶという自民党の対米追従体質である。しかし、これまでなんとか国民の目を誤魔化してきた「自立的政権運営」の面目すら保てなくなっていることは、自民党の末期症状と言えよう。
三文芝居の総裁選
自民党総裁選は麻生幹事長が本命とされる。しかし麻生こそ、首相が2代連続で政権を投げ出すという「不祥事」に際し、両政権で党幹事長を担っていた人物である。党幹事長といえば、総裁に代わって党務を仕切り、首相を与党側から支える最大の補佐役だ。その補佐役が幹事長としての自己責任には一言も触れることなく、首相辞任発表の夜に総裁選への出馬表明をした。これ自体が麻生の無責任さを示している。
福田の辞任会見が「他人事のよう」と批判されているが、安倍・福田の政権投げ出しに臆面もなく喜々としてはしゃぐ麻生の責任感は福田以下だ。
総裁選には、政界渡り鳥の小池百合子、軍事オタクの石破茂、中曽根とナベツネに推される与謝野馨、極右・石原都知事長男の石原伸晃という売名目的を含む5名が名乗りを上げているが、デキレースの様相。こんな三文芝居しか打てない自民党に、市民は冷めた目を向け始めている。
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