更新日:2008/09/17(水)
[情報] 釜ヶ崎/裁かれるべきは暴力警察官
釜合労委員長・稲垣氏初公判
9月2日(火)、大阪地裁で釜ヶ崎地域合同労組(釜合労)委員長・稲垣浩さんの公判が開かれた(樋口裕晃裁判長)。6月13日から5日間連続で取り組まれた西成警察署への抗議行動で稲垣さんは、西成署の前で車を止めて街宣を行った。これが「道路交通法違反」であるとして6月18日に令状逮捕・起訴された。いまだ大阪拘置所に収監中である。
1時間にわたった初公判で検察は、「西成署長の許可を受けず、道路に人が集まるような方法で演説し、一般交通に著しい影響を及ぼした」とする起訴状を読み上げた。ちなみに、同法違反は「3ヵ月以下の懲役、または5万円以下の罰金刑」で、通常ならせいぜい書類送検で済まされるものだ。
加えて検察側は、稲垣さんが「前科5犯」であり、うち2件については現在執行猶予中であることを並べ立てた。しかしそれは、西成署の釜ヶ崎労働者に対する暴力への抗議活動への弾圧であったし、大阪市による野宿生活者のテントつぶしや恫喝がないよう、監視した活動への弾圧である。また、釜合労が労働者に「団結して西成署の暴力に抗議しよう」と呼びかけたビラを、さも犯罪を煽った「証拠物」かのように朗読するなど、今回の裁判が「道交法違反」ではなく、「西成署への抗議行動を裁くのだ」という意思がにじみ出ていた。
弁護側は、@車を止めたことに違反性はない。Aたとえ違反性があったとしても、正当防衛であり、処罰されるべきことではない、と主張した。
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