[情報] G8サミット直前行動レポート
貧困と環境破壊のG8サミット
6月28日、G8サミット直前東京行動の分科会のひとつ、「貧困・社会的排除はもうたくさんだ!反G8東京行動」に参加した。
「日本では、新自由主義に対する意識が非常に低いのが現状だ。今、若者を中心とした新しい労働運動が起こり、反貧困キャンペーンも広がっている。その中で、それぞれの運動課題を共有すると同時に、その根っこにある新自由主義、そしてその政策を押し進めてきたG8サミットを、どこまで掘り下げて問題にできるかが課題だ」という提起がオープニングになされ、集会が始まった。
フリーター、移住労働者、野宿者、生活保護受給者…。次々と、新自由主義によって社会から排除されてきた当事者の発言が続く。アメリカの移住労働者やスターバックス労働者、フランスの失業者の取り組みも紹介された。
それに応えて会場から声が上がる。あるワーカーズコープで働く男性は、「一部の人たちで基準を決めるなんてとんでもない。今必要なことは、みんなが異議を言って、みんなで新たな基準を見つけること。黙ってちゃいけないんだ」と言葉に熱を込めた。
集会後半は、参加者全員による横断幕づくりだ。「のさばるなG8」「G8よ、君たち抜きでも世界は動く」。思い思いのメッセージが書き付けられていく。この寄せ書き横断幕が、翌日のサウンドデモに集まった人々の手へ、さらには北海道へと渡り、東京からの思いを発信した。
18時からの全体会では、スーザン・ジョージ氏が講演を行った。単語ひとつひとつを選び取るような丁寧な語り口に、詰めかけた約400人が耳を傾けた。「大きな流れをつくり出すため、私たちの強さ、笑い、歌を使おうじゃありませんか。これが、最後のG8になるべきなのです」明るい締めの言葉に、会場中から拍手がわいた。
翌29日、雨の新宿に約500人が集った。サウンドカーを先頭に、デモ隊が出発する。ひときわ注目を集めたのは、G8各国首脳を骸骨に見立てた海外からのパペット集団だ。日本勢の作品も負けていない。いかにも邪悪そうな何羽もの黄色い鳥パペットが、「キモイ!G8」「このあんぽんたん!」といったフレーズを掲げてデモを盛り上げた。