更新日:2008/08/16(土)
[海外] パレスチナ/ガザ停戦─分裂支配
──ガッサン・カティーブ 6月24日 ビターレモンズ
分裂維持するイスラエルの戦略
エジプトの仲介でハマスとイスラエルの間に停戦合意が成立、今のところどちらもそれを守っている。これはかなり重要な意味をもつ展開である。
これまでイスラエルは「テロリストとは交渉しない」原則に固執してきたことを考えると、大きく矛盾する行為で、イスラエルでは政府を非難する声が多い。これまでにもハマスの宣言やパレスチナ自治政府の仲介で何回か停戦が宣言されたが、すべてハマスの一方的提案で、イスラエルはまったく応じなかった。
今回の停戦の最大の皮肉は、イスラエルのパートナー役=アッバスの自治政府とは西岸地区関連問題で何らの合意もできていないのに、ガザ関連問題で強硬派ハマスと合意に達したということだ。
西岸地区には、パレスチナ側のアッバス大統領及びハッメド・クレイア首席交渉人とイスラエル側のオルメルト首相及びリヴニ外相の間で、米国のライス国務長官の突っ込んだ介入のもとで、さまざまな政治交渉が行なわれている。また、ファヤッド首相とイスラエルのバラク国防相の間で、カルテット(米・露・EU・国連)の使節トニー・ブレアーの介入のもとで、日常的な経済と治安の実際的問題が話し合われている。しかし、合意にはほど遠い。
続きは本紙 【月3回発行】 にて。購読方法はこちらです。