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更新日:2008/07/14(月)

[海外] オランダ/移民政策の現在─日本の今後にどう生かせるか?

路上パフォーマンスへの突然の逮捕

先日、路上でギターを弾き歌っていた日本の友人が、警察に逮捕されるという事件が起こった。この友人は2年ほど前、ユトレヒト大学に留学して以来、マーケットが出る日にそこで歌っている。生活費のためではない。歌うのが好きで、日本でもやっていたからである。

突然現れた男女2名の警官は、ユトレヒト市の「路上パフォーマンス禁止条例違反」を理由に、罰金90ユーロ(約15000円)、もしくは拘置所行きを宣告。友人は請求書を受け取らざるを得なかった。同条例は、15分以上同地点でのパフォーマンスを禁止しているという。罰金が払えない者は拘置所行きとなったが、すべて外国人だ。

警察官は、「WEBサイトで警告している」というが、誰が毎日そこを確認するのだろう。このような形で町のミュージシャンを一掃する理由は全く説明されない。しかも驚いたことに、友人が「オランダ人も同等の措置を受けるのか?」と質すと、即座に、「オランダ人はこんな事はしないから該当しない」と、臆面もなく発言したのである。

イスラム系移民への「下等視」

身近に起こった事件から、改めてこの国の移民政策について頭を痛める。オランダの移民問題は、社会的に不利な移民が引き起こす問題と政府の反射的な対策が悪循環を繰り返す、複雑で不安な様相を呈している。

現在、オランダ移民問題の焦点は、モロッコ人を中心とするイスラム系移民である。彼らは政治的・経済的に不安定な自国から就労の機会を求めてオランダに移住するが、教育背景の違い等から、就職の門は狭い。宗教的文化的な違いも、これに拍車をかける。

学校でも移民組は親の教育背景の乏しさ、家庭での非オランダ語使用によるオランダ語の弱さ等から「進学には不向き」と判断される事が多く、進学率も低い。

つまり、オランダ社会の中で彼らが並の生活手段を得、誇りや自信を獲得するのは容易ではない。進学率、就職率が低いために移民は社会の低層に押しやられ、犯罪に流れる者も出る。様々な犯罪がモロッコ人と関係づけられ、また不満にくすぶる10代中後半の子たちが、夜中バス停のガラスを割って歩くなどの事件が頻発する。

さらに、貧困化した移民は結局オランダの豊かな社会保証制度の恩恵をこうむることになり、これは高納税のオランダでは「寄生虫的な存在」と見られがちだ。移民が直面する状況を改善し、協調社会の積極的な方策を探る必要があるのだが、実際は、「移民の方に問題があり、彼らはオランダ社会に適さない」という感覚、見方が流布している。

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