[政治] 宇宙軍拡/MDS推進する宇宙基本法を廃案に
──グローバルピースキャンペーン きくちゆみ
宇宙軍拡NO!
2008年5月21日、宇宙基本法が参議院本会議で可決・成立した。民主党に反対にまわるよう働きかけたが、「与党案に歯止めをかけてあるから大丈夫」とあっさり賛成に。
投票総数235のうち賛成が自民、公明、民主など221票、反対が共産党、社民党、糸数慶子議員、川田龍平議員の合計14票だった。大多数の人が平和を望んでいると思うのだが、その声は国会に届いているのだろうか?「宇宙基本法」の危険性を見抜けた14人を、もっと応援したい。賛成した221名の議員には「宇宙の軍事化が心配」と懸念の声を届けよう。
その日、参議院本会議を傍聴していた市民ロビイストの関義友さんは「あーあ。地球上のことですら満足に考えられないのに、勘弁してほしい」とメールを送ってきた。
どこが歯止めか? 第14条に「国は、国際社会の平和及び安全の確保並びに我が国の安全保障に資する宇宙開発利用を推進するため、必要な施策を講ずる」とある。
日本政府が「国際社会」と言えば、それはほぼ米国を意味し、「我が国の安全保障に資する宇宙開発利用」と言ったら、これは日米で共同開発中のミサイル防衛のことではないのか。
米国がレーガン政権のときに必死になって推進したが実現できなかったSDI(戦略防衛構想)が、今ミサイル防衛として復活している。これについては「プルトニウムアクション・広島」が、日本語版を制作した。『帰ってきたスターウォーズ』という映画があるので、是非一度ご覧いただきたい。第5回東京平和映画祭でも7月19日に上映する予定だ。(http://www.peacefilm.net)
おきなかった反対運動
私はめったに落ち込まないタチなのだが、今回はかなり落ち込んでいる。環境や平和を守りたくて書くことや話すことを仕事にしているのに、宇宙基本法案の可決を食い止めるのに、ほとんど何もできなかったからだ。
でも今からでも遅くない。この法律を廃案か修正するよう働きかけ、宇宙の軍事化に歯止めをかけたい。