[情報] 海外との連帯・協同模索する日本の反グローバリズム運動
G8サミットを問う連絡会「国際調整会議」
七月七〜九日に北海道洞爺湖で開催されるG8サミット(主要国首脳会議)。世界各地の反グローバリズム運動やNGOによるパラレルアクション(市民による並行的な活動)が注目される中、三月八〜九日、内外のグループが集まって意見交換をする場として、国際調整会議が開催された。
「討論を重ねることによって、各自で計画している表現活動が最大限実現するように互いに協力して、G8に対するアクションの総体的な成功を目指したい」として、「G8を問う連絡会」(連絡先…ピープルズ・プラン研究所、日本消費者連盟、ATTACジャパン)が呼びかけた。海外からは、フォーカス・オン・ザ・グローバルサウス、ジュビリーサウス、韓国民主労総、ビア・カンペシナなどアジア各地の約一〇団体が参加し、活発な意見交換がなされた。
冒頭で、ピープルズ・プラン研究所の小倉利丸さんが、洞爺湖サミットで日本政府は何を打ち出そうとしているかを解説。環境・開発・経済・政治の四つが主要なテーマとされているが、気候変動問題を中心とする環境問題についての日本政府の姿勢は、「環境を中心とした枠組みを作ることで、新興国の勢いをそいで、先進国の主導権を確保する狙いがあるのではないか」と指摘した。
「G8を問う連絡会」の山浦康明さん(日本消費者連盟副代表)は「日々の消費者問題は世界的なシステムの中で起こっている」と述べ、その根底にはG8をつらぬく新自由主義の哲学があると指摘した。具体的に、巨大アグリビジネスを優遇する政策や、FTA/EPAによる自由貿易の推進、さらに遺伝子組み換え農作物・動物の推進などが、小規模生産者と消費者の生活を破壊していると述べた。環境問題についても、G8が無制限な企業活動を推進し環境破壊をしてきた事実を指摘。原子力発電やCO2排出権取引など、「新たなビジネスチャンスを創出しようとしている」と批判した。