更新日:08/03/01(土)
[コラム] 大今歩/国産なら安全なのか?
食生活を国や企業から取り戻そう
中国で頻発していた農薬中毒事件
一月三〇日、中国製ギョーザを食べた一〇人が農薬中毒にかかったことが公表された。その後、中国製の加工食品を食べたとして一〇〇〇人以上が体調不良を訴えた。
毒物の混入経路については未だ確定できないが、中国で混入したと思われる。今回検出されたメタミドホスは、日本では認可されたことがない毒性の強い殺虫剤であるが、中国では広く使用されてきた。中国政府は昨年一月、使用を禁止したが、メタミドホス中毒は後を絶たない。例えば昨年一二月中旬、中国雲南省濾西県の農村でモチ米の粉で作っただんごを食べた二三人が中毒症状を訴えたが、だんごにはメタミドホスが含まれていたという(新華社電)。また中国の農村では未だにメタミドホスが農薬として使用されている。
中国食品に頼らざるを得ない日本の現状
今回の事件により中国製品の安全性に対する疑問が深まったが、日本の食料自給率は四〇%を下回っており、中国からの輸入に頼らざるを得ないのが現状である。例えば、味噌や豆腐の原料である大豆の自給率はわずか三%であり、中国などからの輸入に依存している。仮に中国からの食料輸入が途絶えたならば、間違いなく深刻な食糧不足に陥る。
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