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更新日:2008/1/5(土)

[投書] 言わせて聞いて第1298号

橋下クンを推薦する●兵庫・福井 浩

日頃、テレビのバラエティ番組を見ないので、橋下徹という人のことを実はほとんど知らない。何回かは見たことはあったか?「若い弁護士やのに、何だかつまらないことを言うヤツだな…」という程度。それがどのような『つまらんこと』だったかも覚えちゃいない。それが、こいつは許せない輩だ!とハッキリ思わせていただいたのは、言うまでもない、例の「光市母子殺人事件」に関して、橋下が被告弁護団を懲戒請求にかけようと呼びかけたことだった。

言うまでもないことだが、あの「光市母子殺人事件」も含めて、マスメディアを通じて次々と報じられる数々の重大事件≠ノついて、ボクたちはほとんど何も知らないし、知らされてもいない。暴論を承知であえて言えば、これらの事件は、マスメディアが彼らの都合で重大事件と認定≠オ、大々的に取り上げ、ここまで事実関係と証拠が明らかになった!≠ゥのように振る舞っているだけだ。ボクたちが日々湯水のように浴び続けている事件・犯罪報道のほとんどは、警察・検察発のモノでしかなく、マスメディアはこれをスキャンダラスに増幅・拡大して、垂れ流しているだけだ。(話は違うが、釜の解放会館の住民登録問題だって、リークしてメディアに取り上げさせたのは警察・公安筋じゃあないのか?)そして、この社会はいつの間にか、「被疑者・容疑者」は「確定犯人」と同義となり、事件・犯罪に対する感じ方も「罪を憎むより人を憎む」ようになってしまった。

そのことがハッキリと解ったのが、橋下クンのあの呼びかけだった。橋下クンの主張はこうだ。マスメディアの了解も得ないで弁護方針を変えるのは許されない=Aだからみんなで懲戒請求にかけよう=c。驚いた。いつの間にかマスメディアは裁判権まで握っていたらしい。弁護士たちは、メディアのお伺いをたてなければ、ごく基礎的な弁護活動すらもままならない。そう言えば、最近の重大事件≠ナは被疑者に接見した弁護士は、記者会見するのが当然のようになっている。メディアに弁護方針を了解していただいている、ってわけか。

橋下クンが、象徴するモノは恐らく二つある。一つは、「犯罪対策」と「家族の価値」をキーワードにした新保守主義で、もう一つはメディアによる支配だ。今回の立候補表明が予想に反して評判が悪かったからか、橋下はソフトイメージを出そうとしているようだが、騙されてはいかんし、侮ってはいかん。彼は、人々の行き場のない憤りや閉塞感を、劣情の側からすくい上げる卑劣な煽動家である。大阪府民のみなさ〜ん。こんな輩に府政を任せてはトンでもないことになりまっせー

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