更新日:2008/1/5(土)
[社会] 徳島刑務所暴動の真相
徳島刑務所事件の真相究明と再発防止に関する緊急アピール(要約)
一一月一六日、徳島刑務所(荒島喜宣所長)の第二工場で多数の受刑者が刑務官と衝突する小暴動ともいえる事態が発生した。この暴動の発端は明確で、松岡医務課長を告発してきた中心的な受刑者の隔離にあり、それへの抵抗が暴動の動機である。まさに、松岡医務課長の異常な診療行為をかばい、徳島刑務所の医療体制の抜本的な刷新をためらう高松矯正管区、法務省矯正局の姿勢こそ、暴動を引き起こした真の原因にほかならない。
二〇〇四年四月に松岡医務課長が徳島刑務所の医務課長に就任して以来、肛門に指や器具を使っ込んでかき回す行為、一〇日間などに及ぶ長期の絶食指示、体の数十か所に青あざができるほどの「つねる行為」、診療拒否、投薬中止、医療放置などの異常な診療行為が松岡医務課長の手でくり返され、さらに診察室での挑発的言動や暴行が行われるに至っている。これらの虐待行為の被害者のうち、七名が死亡し、一名が自殺している。
法務省矯正局も一一月一六日に行われた社民党内閣・法務部会によるヒヤリングにおいて、二〇件の「直腸指診」があったことや、一〇日間の絶食指示があったことなどは認めている。法務省はこれらの行為を「適切な医療行為であり、推奨したいほどだ」と完全に居直っている。
法務省矯正局は六月〜七月に高松矯正管区と合同で現地調査を行ったことを明らかにした。しかし、調査を行った矯正医療企画官は「直腸指診は腹部の病気では一般に推奨されている診療方法」と正当化。
八月の指導以降も、受刑者からの訴えによれば、松岡医務課長は「同意書にサインしないなら、今後一切診察しない」と言って、半ば強制的に同意書を取っているという。何の改善にもなっていない。(出展 監獄人権センター)
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