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更新日:2008/1/5(土)

[海外] パレスチナ/アナポリス会議に欠けているもの
──ムスターファ・バルグーチ(パレスチナ議会議員)、ミシェル・ワルシャフスキー(オルタナティブ・インフォメーション・センター)、カルロス・ギルバウ(マドリッド社会フォーラムコーディネーター)、他

無視されたパレスチナの声

批判と期待が入り混じったアナポリス中東和平会議が、一一月二六日〜二八日、米国メリーランド州アナポリスで開かれた。PLOとPNA、イスラエル政府、そして一六カ国のアラブ国とアラブ連盟、EU、国連を含む四四ヵ国(団体)が招待されて参加した。

もしこの和平会議で出された共同声明が、本当に「和平構築過程に現実に着手する意志の表れ」であるなら、何点かコメントに値する部分がある。

第一に、共同声明は当事者が明示的な形の解決案に到達すること、そして流血を終わらせる決意を表明することを確認している。これはオスロー合意の繰り返しに過ぎないが、「今度は本当に実現するぞ」という再確認だとするなら、それはパレスチナ国樹立承認と二国併存につながる。

その意味で、この地域における中心的な課題に例外なく取り組むグローバル合意に到達すべきであるという意志表現が生きてくる。当然難民問題(訳注:ブッシュは開会演説で、イスラエルを「ユダヤ国」と表現した。これはイスラエル内パレスチナ人の民族浄化を認め、難民の帰還権を否定するもので、出席者からの抗議がなかったのが解せない)、国境問題、エルサレム帰属問題が取り上げられることと解釈できる。そう解釈すれば、初めての合意といえる。

第二に、共同声明は『反テロ』と『当事者二者による和平交渉』をうたっている。これは、イスラエルと米国の立場から見て、会議に招待されなかったハマスをテロ組織とし、PLOとPNAをそれと闘うパートナーと位置づけることを意味する。

二者交渉を紛争解決の基本とするのは過去の戦略の再採用で、それが失敗したからこそ事態がこじれたという事実を無視している。アラブ連盟が提案した多国主義的解決案をも無視するものである。

実質的にはイスラエルの一方的やり方を認めるものに他ならない。イスラエル側の「 エルサレム・ポスト」紙も指摘したように、二者交渉といっても、PNA大統領アッバスには、二者合意に達するためにイスラエルに提供するものを何も持たないからである。

第三に、共同声明は、二〇〇三年に破産したロードマップを出発点としている。ロードマップはパレスチナ側にイスラエル敵視をやめることを要求している。これはPNAには保証する力がない。ガザを制圧したハマスは、すでに「共同声明に縛られる筋合いはない」と宣言している。

さらに共同声明は、国際法に敬意を払っていないし、ゴラン高原占領のことを忘れているし、非武装化という発想を取り入れていないし、イラク侵攻終結の意志も表明していないし、イスラエルと近隣アラブ諸国との関係正常化に触れてもいない。とても「中東平和」会議と呼べる内容ではない。

第四に、共同声明は米国だけを仲介者にあげ、元来ロードマップの提案者であったカルテット(米国、EU、国連、ロシア)を排除している。国際社会を交渉過程から外し、ロードマップの解釈権限からも外し、米国だけの独り舞台となった。

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